監督  樋口真嗣
出演  草なぎ剛、柴咲コウ、豊川悦司、大地真央、及川光博、吉田日出子

イヤーァ、あれからもう30年以上もたったんですねぇ。
ってことは本を読んでから、35年近くの月日が流れたと言うことです。
そっちの方が驚きですよ。
だからか、「昔の映画もきっと見ているな?」と思われる方が結構来ていましたね。
日本に住んでいて、TVでしょっちゅう「地震速報」が入るのを見て生活していると、あの頃と同じようにこの文字「日本沈没」があちこちで躍っているのを見るとそれだけで不安が増します!
と言うわけで見てきちゃいました。
って、草なぎ君のファンの友人に誘われたっていうのが真相です。
もっと正確に言うとキムタク君の大ファンだそうですから、好意がお隣にも及んでいるといったところです?
私は大体の情報源は新聞(だけ?)という活字人間ですから、先日誰かの文でこの「日本沈没」に出演の若手俳優の演技力に疑問(優しく言い換えればね)を述べている文を読みましたよ。名前まで書いてありませんでしたけど・・・見た後でも、誰のことか分かりませんでしたけど?
ただ、草なぎ君の神出鬼没なのには驚きました。
あんな状況下で実家、下町のオバサンのところ、コウさんの活動場所から田辺博士の所までどんな移送手段を使ったのかなぁ?なんて考えちゃったら、感情移入が難しくなってしまいました。
その移送手段を使えばとりあえず安全なところを選んで庶民を移動させられるじゃないの!って。
今、外国に資産を移している日本のお金持ちって、きっとこういう状況も織り込み済みなのでしょうね?
想定内?ってやつですな!
こういう頭のいい人が世界中で生き残っていけば、日本人も何時かはユダヤ人みたいになり、又どこかに国を建設できるかも知れません。
未来を心配するのはよしましょう。
でも特撮の「絵」的には、楽しんじゃいました。
あんなふうにかしいで止った東京都庁どう処分するんだろうなぁ?
きれいに崩れてくれた方が再建しやすいのに・・・とか、
「あっ、あー今うちが津波に飲み込まれちゃった!」
ニュースの映像では見たことは有りますが、本物の津波なんて見たことが無いのですから、我が家みたいなところに津波が押し寄せ飲み込んでゆく映像を惚れ惚れと見ていました。
「凄いなぁ!こんなになるんだ!うちはこうやって消えて行くのかぁ!」
六本木の森ビル崩壊は「これを見て溜飲下げる人結構居るだろうなぁ?」
なんて、勝手に思っているうちに、「ああ、そうか!」と思いました。
「アルマゲドン」で、クライスラービルが真ッ逆様に落ちてきた時私はその迫力に「ウォー凄い!」と、只々感嘆したのですが、「アメリカ人の何人かはあれで溜飲下げたかも?」なんて。
「及川さんの新型潜水艇が勝てなかった水圧に草薙君の旧潜水艇が耐えたのは何故だ?」と思ってしまった私はついでに「アッ!」っと、気が付きました。
「アルマゲドン」を見せた時、旦那が「スッゲェ、でたらめ。嘘っぱちばかりじゃないかよ。ありえないだろ!」と言ったので、「あなたは映画の楽しみ方をホント知らないんだから!」と、苦言を呈した事を思い出しちゃって、一寸恥じ入り?ました。
「あそこであんなふうに駄目だった掘削機が何で急にこんなに進むんだよ!ありえないだろ!」と言ったのでした、彼は。
アハハ、アン時の旦那と一緒だ!
「何で草なぎ君の潜水艇、この水圧に耐えられるんだ?ありえなーい!」って思った私は。
そうですよ、素直に楽しむ心こそ必要なものです。特にSF・特撮物では。改めて思いました。