13人の刺客

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十三人の刺客 オリジナル・サウンドトラック 十三人の刺客 オリジナル・サウンドトラック
遠藤浩二 サントラワーナーミュージック・ジャパン 2010-09-22
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監督  三池崇史
出演  役所広司、稲垣吾郎、市村正親、松本幸四郎、平幹二郎、
伊勢谷友介、松方弘樹、伊原剛志、古田新太、沢村一樹、山田孝之、谷村美月、岸部一徳
顔ぶれで見てみようかな?時代劇だし、チャンバラだし、思いっきり派手に楽しめるかも?なんて思って見にいっちゃいました。
広告の見すぎで少し厭になりかけていたんですけれど・・・
感を?信ずべし!と思っているところですね。厭になりかける何かが匂っていたのに・・・。
印象の悪い映画でした。
多分俳優さんは(男の人は・・・かな?)思いっきり楽しめたのかもなぁ・・・なんて・・・少し思います。
13人対300人?って触れ込みですから・・・ここにいたる必然性が必要なわけで、思いっきり酷薄残酷な狂気の敵役が登場します。
これは稲垣君、いい俳優さんなんだと思わされますが、そこは映像としては頂けません。 多分監督さんからして女性の観客には期待していないんでしょうね。 厭なものを見せられたという感じだけです。後味が悪すぎます。13人が後でいかに活躍しようとも・・・拭いきれない後味です。
幸四郎さん使ってあんな役させるかなぁ・・・?これも「えーっ」です。
その「後で・・・」の部分ですが・・・不合理です。 与えられた時間は確かに短い。
でも、あそこまでして・・・なら、もっと合理的に戦えよ。もっと効率よく出来たはずでしょうが・・・と、前半の反動で私は批判的です。 矢はまだ尽きていないだろう・・・尽きるまで射よ、射尽くせ! もっとちゃんと敵を分断しろ! 私はぐずぐず言い続けます。 ちゃんとチャンバラ見せてくれそうだったのに、一番好意的に見た伊原さんの殺陣にも文句つける勢いです。 並べた刀もっと使い尽くせ・・・みたいに? 松方さんが美しく戦っていたのがチャンバラらしさだったかな?くらいですか・・・ヤレヤレ疲れた。
エンターテインメントを目指すなら後味を良くしてくれなくちゃ。そこを疎かにして真の小気味良さはありえない。うえ、早く忘れよう。
(2010・10・13)

2012

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監督  ローランド・エメリッヒ
出演  ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォ、オリバー・プラット、アマンダ・ピート、タンディ・ニュートン、ダニー・グローヴァー、ウディ・ハレルソン、トーマス・マッカーシー、ジョージ・シーガル、モーガン・リリー、リーアム・ジェームズ、ベアトリス・ローゼン
見るべきか、見ざるべきか?迷っていたので年明けになった。
旦那が新年会に出かけていったので・・・行く決心がついた。
どっちにしても、「インデペンデント・ディ」も「ディ・アフター・トゥモロー」も言ってしまえば「紀元前1万年」も「パトリオット」も「スターゲイト」も見ているんだからさ。
こういう映像ワクワクするんだから・・・そういう性質なんだから・・・自然の驚異も宇宙船も大好きなんだから・・・クライスラービルが倒壊する映像の予告編に釣られて「アルマゲドン」見に行ったじゃないの・・・今度はサン・ピエトロ寺院が倒壊するんだよ・・・見ないって惜しいじゃないの・・・みたいに自分を納得させました。
実際恥ずかしいほどこういう映像大好きですね。言わずもがなですが・・・実際じゃないからですよ。ありえないからですよ!
映画館で見ないと損する映画じゃないの・・・でしょう?
で?凄かった!凄い!楽しんじゃいました。地震も噴火も地割れも建築物の倒壊も・・・凄い・・・大地が海になだれ込んでいくところなんて、あの映像もう見とれるしかないでしょ。あの細かさ、建物も人も細かくどのシーンでもちゃんと居て、有って、豆粒のようにでも落ち込んでなだれ込んで・・・死んでいきます・・・
サン・ピエトロ寺院みたいな建築物がああいう風に来るか?とかはどうでもいいので、あの覆いかぶさってくるスリルがステキ!なのです。車で、飛行機で地割れや火山弾や色々な危機を除けながら走っていくあのスピードとスリル。
頭の隅で地震国の日本は一番に?消えていく国だからしょうがないけれど・・・普通だったら「さすが、日本だ!こんな短期間でここまで建造できるとは・・・」となるはずなんだけど(勿論未来型?ノアの箱舟のことですよ)・・・と、文句言っていましたけど。
でもやっぱり、とまた頭の隅で考えていましたよ。日本の一部はは漂流してエベレストの天辺に漂着するかも・・・ま、人は溶岩か津波で全滅してるだろうけど・・・とも考えていましたね。科学者の良心、政治家の理屈、普通の人の生き残りたい願望・・・人の生き方も描いていましたし。予測できたことだけど・・・あの妻の今の恋人整形外科医?殺さなくとも・・・。それであの地球、地球としては残るらしいけれど・・・どのくらいの人間が生き残ってどんな地が現れるんだろうね・・・旧約聖書の繰り返しかな?
そんなわけで、ワクワクっぱなしであっという間に二時間半が経っていました。

4分間のピアニスト

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映画「4分間のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック 映画「4分間のピアニスト」オリジナル・サウンドトラック
サントラ ヤン・ティルマン・シャーデ アネッテ・フォックスユニバーサル ミュージック クラシック 2007-10-31
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監督  クリス・クラウス
出演  モニカ・ブライブトロイ、ハンナ・ヘルツシュブルング、スヴェン・ビッビッヒ、リッキー・ミューラー、ヤスミン・タバタバイ

この映画も音楽好きの友人に誘われたのです。実際予告編で見たときにはこの映像が発する「情念」と映画の音楽性が垣間見させる深い「葛藤」の世界って凄いかも・・・ってまぁ感じたのですが、に、惹かれていた私は一もニも無く「行こう!行こう!」だったのですが・・・
実際は見終わったとき二人で顔を見合わせてしまいました。
いつもだったら凄く素直に「よかったわねぇ・・・・」と映画を見終わったときに言う彼女も呆然っていう顔でした。それは合わせ鏡の様に私の気持ちを現していました。
だって、何ていったらいいのでしょう?
期待にたがわず、いえそれ以上に最後のジェニーの弾く、または叩くピアノは魅力的でした。ひょっとしたらあの呆然顔はその音楽の力によるものだったかもしれませんが・・・それはまさしく呆然たる素晴らしさでしたから。
でも、違います。
コンテストの場面は圧巻です。それだけは絶対書きたいです。ピアノ曲の素晴らしさも、それを叩くハンナの演技力も!このピアノだけがこの映画で何かを語った唯一のものだという気がします。
では何が足りないのか?
癒しようの無い孤独もいらだつ心もたけり立つ感情も納めきれない憎しみも、女なら理解できます。いえ、人なら大抵理解できるでしょう。だからこの映画が多分語ろうとした事を見に来た全ての人が共感を持って理解したいと望んでいたことでしょう。
希望、最後の奉仕、理解、受け継がれるもの・・・物語の筋書きにはすべて含まれていることは分かります。もう既に共感しようとこちらは(見るものは)待ち構えているのです。にもかかわらず私は肩透かしを食ったような、お預けを食ったような気分です。
余りにも無駄を殺ぎきって、見る人が自分の想像力と理解力を総動員して感動してくれますように・・・と、作家は期待しすぎたのではないでしょうか。それが芸術だと?見る人を買いかぶりすぎたのではないかと思えてなりません。言葉を削ぎきるなら、それに見合う背景の入念な書き込みが必要です。言葉ではなく語るものが。ヒョットすると研ぎ澄まされ削りに削った科白の翻訳が下手だったのかも知れません?ん、そうかも?そういう可能性もあるか?
映画が言いたいことがこんなにわかるような気がするのに、こんなにもどかしい映画はありませんよ・・・と、不満です。「無口」が語った映画を一寸前に見ましたよ。「グッド・シェパード」でした。多分この「4分間のピアニスト」の方がより多くの共感者を生む可能性が高かったのに・・・と、私には妙に惜しいような、高みに登り損ねたような映画でした。クリューガーが美貌だった?ことも垣間見られました。彼女の過去に起きたドラマがもう一つ分かりやすければ・・・そこも見たいのですが、見えなかったのは私のせいかなぁ?彼女のかたくなさの底も、まだそう長く生きてきたわけでもないジェニーの心の荒れ狂う底も、見えそうで見えきれないのです。それを乗り越える二人の間に流れるものが見えてこないのです。過去は、二人の気楽ではなかった過去が二人の絆になる理由がどうしても見えてこなかったのです。あの二人にそもそも分かり合える何かが存在するのでしょうか?ヒョットするとそれこそが、見えないということこそ言いたい事だったりして・・・と、疑心暗鬼です。でも多分あの4分の演奏はクリューガー先生の心にも間違いなく響いたのですよね。

007 カジノ・ロワイヤル

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監督  マーティン・キャンベル
出演  ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルソン、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニーニ

ホント、久しぶりの007映画堪能!
007シリーズを読んだのはもう40年近く前になる。そして、ジェームズ・ボンドは私のヒーローの一人となった。彼のスタイル!=ため息!!!
だからショーン・コネリーの時でさえ受け入れるのは・・・、だがその後のボンドは考える余地も無い。
「ショーンのボンドは良かった!」と、思えるようになったのは、その後のショーン・コネリーの活躍にも因るかもしれないが。
ティモシー・ダルトンはその中ではまし?と、思えたがちょっと荒削りすぎる。ロチェスターならはまり役でも、ボンドにはスマートさに欠ける・・・というわけで007映画からは長く遠ざかっていた。
予告編でダニエル・クレイグという俳優のボンド就任?を知ったが、「これは?」と、思わせる何かを彼は持っていた。
髪?許せる!目?許せる!額?許せる!鼻?許せる!口?ここではたと私は迷った。う~んこのちょっと受け口の唇は果たしてショーン・コネリーのように酷薄さを漂わせることが出来るのだろうか?
むしろキスにもって来い!って感じじゃないかしら?いつでも美人にはスタンバイ、OK!って?
でもそのスタイル!満点の肩の上の小さな顔!いけるかも?
というわけで3〇数年隔てて、銀幕の007とまみえたのですが、「結構!毛だらけ猫灰だらけ!」って寅さんなら言うだろうな・・・と、思いながらの鼻歌交じりの帰宅になりました。
面白かった!
この一言でしょう。
ヴェネチアの歴史的建造物が崩れていくところなんか・・・うぁー!
色々な有名ビルが倒壊するところは散々見てきたけれど、あの静かな崩れ方は別物だったなぁ。
絶対手を触れてはいけない聖域になんてことするんでしょうね?
でも妙にリアルで妙なカタルシス?
しかし、こんな映画こんなに楽しめちゃうなんて・・・
ダーティ・ハリーやダイ・ハードが好きな私の一部がこの作品でもわくわく震えたってことですが・・・男兄弟の中で育った歪みかな?なんて、「ちょっぴりうしろめたさ」もヴェネチアの衝撃で忘れ去られました。
風景は満点!ただ欲を言えばカジノの緊迫感がもっとあっても良かったのに・・・記憶の中の勝負はもっとスリリングだったような?
カードもトランプだった子供の頃の記憶だからかなぁ?
私的にはドァのナンバープレートが印象的だったけれど、今はカジノこんなんですか~?なんて、時代も自分もそこはかとなく・・・哀愁?
さて、次は彼で「ロシアから愛をこめて」を見たいなぁ・・・と、思うのですが、頭の中のショーンとの対決!これもわくわくするんじゃないかなぁ?
「灰色の」マチュア・・・ジャンカルロ・ジャンニーニが演じると「ハンニバル」の彼を思い出させて(強烈な印象が残って)、つい「限りなく黒だよぉ」と彼が出てきた瞬間もうボンドに言っていました。だからスパイ映画は出来たら色の付いていない配役でお願いしたいなぁ。
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監督  リチャード・ドナー
出演  ブルース・ウィリス、デヴィッド・モース、モス・デフ、ジェナ・スターン、ケイシー・サンダー、シルク・コザート

実を言うと、ブルース・ウィリス大好きです。
無理して映画を付き合ってくれると、必ず隣で眠る我が旦那(「父親たちの星条旗」の前半も寝てましたよ)が、「ダイ・ハード」を見た時だけは、「スティーブ・マックィーン亡きあとはこいつだな。」と、実にアバウトに「私のブルースはいいよ!」意見に賛成してくれました。
私の方は「ブルームーン探偵社」以来ですから、筋金入り?
でも彼は「ダイ・ハード」だけの支持者ですからね、つまるところ。
というわけで「付き合う?」に・・・煮えきれない「う~~ん。」。
待ってなんていられません。というわけでさっさと行ってきました。
思ったとおり楽しませてもらって帰ってきました。
この人の「楽しませてやろう」精神。好きですねぇ。
久しぶりの?「ダイ・ハード」系!この系、絶対損はしないですよ。
一段と冴えない老込んだしょぼくれた刑事になって・・・「髪」気になります?ブルースの頭知っていますよね?あのままでいいじゃないの・・・アガシと同じで格好いいんだから・・・と、思いかけたのですが、
あれじゃぁ、この作品のコンセプト?からいってしょぼくれ方が不足しちゃいます。ブルースのそのままの頭じゃ絶対この難事凌ぎきるって最初からわかっちゃいますもの・・・って、最初から分かっているのですけれど・・・!そこはそれ・・・いかにして?って問題じゃありませんか!
で、そこをちゃんと楽しませてもらって、ブルース・ファンとしては満足です。
今まで「ブルース好き!」って一項目作って書いていないなんて不思議です。でも確実に年月は経っていますね・・・淋しいくらいに。何時までこの「系」見させてもらえるのでしょう。
「ダイ・ハード4」があるらしいって、ホントですか?・・・だといいな。
善人顔の人が悪いと絶対本当に悪いですよ・・・という点でデヴィッド・モースも適役でしたし・・・だから最後のところで撃たないだろう・・・という予測もドンデンが効いて悪役に徹し切れていましたものね!
二人の間の長年の微妙な感情も想像の余地があって・・・ふくらみがあって濃くもいや増し。
そこで一つ。私の中で解決できなかったのがあの護送囚の黒人さん。
この俳優さん歌手ですって?信じられないのですが、私は声が厭でした。しゃべり方が厭でした。耳に障りまくりでした。うっとうしかったです。
いいこといっぱい言って、いい科白もちりばめられていたけど(だから、惜しい)、あそこまでしゃべり続けなくてもいいのにねぇ・・・って。
途中で「ガントレッド」思い出して、それも楽しめちゃったし・・・だけど、だから「あのバスが裁判所に横付け・・・って事は無いな」ってわかっちゃった・・・って、はなっからそれは無いでしょう。
妹とその仲間とか、隠し球がちょっと安易な気もしたけれど、気持ちのいい隠し球だからいい!
女(妻)?の匂いさせておいて、ありふれたその系のごたごたが無かったのも好感!
最後の決めはブルースらしくサッパリと快く決まって、出所後の誕生日はとても心温まるシーンで大おまけの付録みたいで、良かったなぁ。

しかしあの司法取引っていうのがいまいち理解できないんですよ。
最近あちら物?で、耳に馴染んでいますが・・・日本でもこっそりあったりするんですか?ブルースがどんな悪徳刑事だったのかはっきりしませんが二年の「お勤め」くらいで済むものなの?護送囚だった黒人の経歴抹消なんてことも実際取引出来るんですか?本当にあり?
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