ロード・オブ・ザ・リング・王の帰還(スペシャル・エクステンデッド・エディション)

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監督  ピーター・ジャクソン
出演  イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、リブ・タイラー、ショーン・アスティン、ケイト・ブランシェット、オーランド・ブルーム、カール・アーバン、デヴィッド・ウェンハム、ミランダ・オットー、ヒューゴ・ウィーヴィング

2回目の「王の帰還」とうとう見終わってしまいました。
3巻通して新しい映画館で見れたことは私にとっても特筆すべき一大お楽しみでした。
特にこの「王の帰還」は映画館の椅子ごと音響に揺れる感じがスペクタクルをよりスペクタクルにしてくれました。
ワクワクドキドキが停まらない4時間でした!
何しろ戦闘シーンが多かったし、滅びの山の噴火に、ナズグルの泣き声・・・体中が音と映像に圧倒されているようでした。
ミナス・ティリスが美しかったですねぇ。モン・サン・ミッシェルのイメージがありますが・・・「あぁ、こういう風に想像して、こういう風に造形したんだなぁ・・・凄いわ!」の、感嘆!感嘆!また感嘆!でした。
こんな風に見せられると、本とイメージが・・・とか、私の大事な物語が・・・とかそんなこと吹っ飛んでしまいます。
この監督にとってもこの作品がどんなに大事で面白くて大好きだったか分かるようです。
最初に見た公開の時より「エクステンデッド」の部分では死者の谷のところがちょっと怖くなくなりました。
骸骨の量が半端じゃないので却ってアラゴルンたちが押し流されてるところで「クスッ」とね。でもあの谷を突っ切って川岸に出た時の風景は妙に絵のようで?好きでしたね。
暗い映像から急に鮮やかな緑の中の海賊船団ですもの!
最初に見た時、アラゴルンと誓約に縛られた死人たちのエピソードがアラゴルン贔屓の私としてはゴンドールやローハンの騎士たちにようく分かるようにもっと念を入れて欲しいなぁ・・・とちょっと思ったので・・・これなら、言うことありません。
いえ、欲を言えば(ほら、あるじゃない?)「王の手は癒しの手」をもうちょっと見せて欲しかったな。
エオウィンを看護した手でファラミアを看護し沢山の人を看護するところをね。
あの部分は古代の王の神聖さとか神話を思わせる叙情的な光景で好きなんです。
フロドとサムのキリス・ウンゴルを越える辛い旅の最後を全うさせるべく、ゴルゴロス高原を突っ切る時間を稼ぐために、アラゴルンたちが命を賭けて黒門のところに終結するところ、二つの行動が一つの目的のためにぴたり重なって・・・本当にいいところ!
本で読むと、つい日にちを数えたくなるのです。本当にあうかな?って。
でも、別れ別れになってから追いかけて走って何日?死者の沼地をさ迷って何日?って、夢中になって読み進むうちにわからなくなってしまうのだけれど。
映画では、合わさっていくのを見ていると、胸がキューンとして、手に汗握って、目はジーンとするのです。
物語ってこうでなくちゃね!
大鷹ヴワイヒアがサムとフロドをつかんで舞い上がる・・・これでいい!もう満足!というところで駄目押しの戴冠式と結婚式!
これ以上ないってほど心が沸き立って、揺さぶられて、ほぉーとして、感動しちゃうので・・・恥ずかしいくらいです。
でも恥ずかしげなくそうさせてくれるこの物語の厚みが大好きです。
男の子にもいい物語なら女の子にもいい物語だわ。
そしてサムを見ていると「全ての人にいい物語だわ!」と、思わずにいられませんよね。
素晴らしい原作があって、素晴らしい映画が出来たと、私は見終わって嬉しくて楽しくて堪りませんでした!
人の名、土地の名、沢山の名を覚えるだけでも楽しかったこの物語は、その中に盛られた友情と冒険とロマンスできっと永遠に読む人、見る人を魅了するだろうなぁと、確信しています。
とにかく帰ってきてから地図を見ながら一晩中物語を追っている私でした。
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ワールド・トレード・センター

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監督  オリヴァー・ストーン
出演  ニコラス・ケージ、マイケル・ベーニャ、マギー・ギレンホール、マリア・ベロ、スティーブン・ドーフ、ジェイ・ヘルナンデス

9・11がまた来て、「ユナイテッド93」と「ワールド・トレード・センター」が来ると知った時ためらわずに「ユナイテッド93」を見ようと思ったのはただ単にニコラス・ケージさんが私の好みではなかったからというだけではない。
あの事件の映画化は何であれ知っている俳優さんの顔で見たくはなかったからだ。どうしても俳優さんの顔は良くも悪くもその顔がまだ記憶に新しいあの事件の何かを左右してしまうような気がして。
だから「今週何か映画見に行かない?見たい映画有る?」と聞かれて私は「カポーティ」「ブラック・ダリア」「16ブロック」「上海の伯爵夫人」とまぁ、いっぱい並べすぎた。彼女からはシンプルに「「ワールド・トレード・センター」が見たいの!」と返って来て、シンプルさに負けた?
予告編で見るニコラス・ケージはいつもの彼ではないみたいだったから・・・まぁ、許すか!努力を買おう!ってところでしょうか?
それに私はいつもどおりあのノペットした顔が行動するのだと・・・動き回って能動的なつまり・・・目立つのだと思っていたから、意表を突かれた。
へェ、こういう使い方かぁ・・・という点で・・・変な点だね?評価できた。というか、ニコラス・ケージを余り意識しないで映画を見れたので、まぁ?「素直に見られた。」と言っていいかもしれない。
「こうして助けられた人も居たんだ!」という点に絞って作品は集約されていて、変に英雄的な行動とか何かが無くてほっとした。
人口が集中して、建築物が分厚くなればなるほど救助は難しくなる。
東京と言う大都市の巨大ビル群の真っ只中に住む身は普段災厄から完全に目をそらせて生きている。
便利さと楽しさを優先させた結果が今の私の姿だから・・・災害がテロであれ地震であれ・・・何によって引き起こされたにしろ、起こった後はあの事態の真っ只中・・・つまり瓦礫の下に入ることになるのはほぼ間違いないことなのだと知るべきだろう。
そして、運がよければ?家族は喜びの涙を流し、運が悪ければ?写真が永遠に?(探してくれる人がいる間は)貼り付けられる事になる・・・そう・・・それがわかっているの?と思いながら見ていた。
そう、だからニコラス・ケージやマリア・ベロさんを使うべきではなかったんだ・・・普遍性を高め、より身近に見る人に何かを感じさせるためにも・・・と思ってもいた。
「人の明日」を思わせる映画だったなぁ。
あの場面で志願して中に踏み入った人と、とどまった人。
救助のための一刻の重みを知っていたあの2人の海兵隊員の存在。
あの二人もひょっとしたらイラクへ志願した人、しなかった人・・・という具合に運命を左右したかもしれない?
死んでいく仲間を見てしまい、助かった人のその後の心とか・・・思いやると・・・「思いやってはいけない!」と心が堰を作ってしまう。
自分なら立ち直れるだろうか?心もとないと思い、無理だと思う。そしたら、ここでは、この世では生きていけなくなるし、誰も子供も産み育てたいと思わなくなるだろうという気がしてしまいそうで。
あの瓦礫の下から救い出された18番目と19番目の二人・・・という数字はやりきれない。
明日あなたや私にもあの数字で表される運命が待っているのかも知れず・・・死者、3千余人の中の何番目かの数字になるのかも知れず・・・いやだなぁ、こういう映画は!疲れて、夢も見られない。

フラガール

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監督  李相日
出演  松雪泰子、蒼井優、豊川悦司、富司純子、山崎静代、岸部一徳、寺島進、池津祥子、徳永えり、高橋克己

今年はまだ終ったわけではないから、まだまだこれから見る邦画は有るかもしれないけれど(「地下鉄に乗って」とか「木更津・・・」とか「涙そうそう」とか?)、この映画は今年の私の邦画3本指に入るかもしれないなぁ・・・。
3本指の候補って何?ナニ?「かもめ食堂」「花よりもなほ」「ゆれる」とこれの中から・・・今んとこね。
楽しいいい映画だったと満足して帰ってきた。
友人とお昼を食べていておしゃべりに夢中になって予告編上映中に劇場に滑り込んだが・・・「殆ど満席です。一番前か前の端の方をお探しください。」と言われた。かなり前から上映しているはずなのにね?
しかし見終わってなるほど!面白いんだもの!
実話を素直な心で映像に焼き付けるとこうなるのだろうなぁ!
「人間って善」と思えるのはこんな映画を見た後だ!って、素直に思っちゃう。笑って感動して・・・いい午後だったなぁ・・・って。
それに実話ってねぇ・・・私はちょっと横道で妙な感動しちゃったんだ。
「平山まどか」先生・・・松雪さんが「エイトピーチェスって知らないよね・・・」って言うところ。「知ってるよ!何度も見たよ!SKDの花形だったよ!下町の女の子の憧れだったよ!」って言ってあげたくて・・・。
メンバー交代があったし・・・ダンサーの名前全部覚えるほどのめりこんだわけでもないけれど、「エイトピーチェス!」って声がかかるとワクワクして踊りに見ほれたっけ!
「あの舞台にいたんですね?」ってまどかさんの松雪さんに言いたくなっちゃって。
「常磐でしっかり生きて、しっかりした素敵な足跡を残されたんですね。」って言ってあげたくて。
松雪さんあの頃見ていた素敵なお姉さんたちのようで、懐かしかったなぁ。
富司さんのしっかりしたお母さんもあの頃いたよ、こんな頑固なお母さんが下町にもいっぱい!って。
がっちりしっかり子供を信念で叱れてね。そして娘の生き方も「あり!だ。」って、ちゃんと娘を見て肯定する富司さんのお母さん本当に素敵で!
あの椰子の木を守る真摯さも、豊悦さんも見せ場があって、岸部さんがいつも通りにちゃんとその人に成っていて、フラガールの踊りが本当に素敵で・・・特に最後の。圧巻!
懐かしさと感動とが見事に一体化して盛り上がってもう・・・すっごく満足!
素晴らしいチームができていたんですもの。
いやー褒め言葉しか書くこと無いんだもの・・・極上でしょ?指は5本あることだし・・・
それにしても蒼井さん、スターね。素晴らしい踊りでしたよ、松雪さんも!
化粧が薄くなっていくごとにいい女性になっていくなぁ・・・って魅せてくれる松雪さんでした。
確かにいいお仕事にめぐり合う幸運も女優の実力の一つだわ。
私たちはハワイアンの洗礼を受けてる世代だし、今また?ハワイアンダンスのブーム中?だし・・・いい企画だったという感じも。
夕張の今を思うと常磐のこの行き方はより一層光るんですねぇ。
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ロード・オブ・ザ・リング・二つの塔(スペシャル・エクステンデッド・エディション)」

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監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、リブ・タイラー、ショーン・アスティン、ケイト・ブランシェット、オーランド・ブルーム、カール・アーバン、デヴィッド・ウェンハム、ミランダ・オットー、ヒューゴ・ウィーヴィング

「二つの塔」はロマンチックな映画だったと私は思っていました。
「旅の仲間」が序曲なら、「二つの塔」は高々とロマンを歌い上げる章で、最後の「王の帰還」で急速な結末大団円へなだれ込む・・・といった図式です。
この作品は2度目です。だからより楽しみにしていました。
そして最初の時と違って「へぇー!」と思ったのは景色の美しさでした。
多分先日「景色が・・・」と、書いたせいで意識してみたからこそ、気が付いたのでしょうか。
旅の仲間が3つに分かれて、物語の展開に気を取られて最初に見たときには意識しなかったのかもしれませんが、この作品でも風景はとても魅力的な要素になっていました。
アラゴルンたちが駆け抜けていく土地、彼らが手をかざして眺める長大な風景、雪を頂いた遠い高い山並み、その広大な裾野、その緑、その先の荒野・・・本当に美しくて、分かったようなこと言っちゃいけませんね。
先年、ニュージーランドのトレッキングツァーに誘われたことがあります。その時は「少ないパイだから余裕が無いんだ、ゴメンね、歴史のある土地に行きたいんだもの・・・景色が素敵っていうところよりも・・・」って、言っちゃったんです。海外旅行に幾らでもお金つぎ込める人じゃないから・・・と、思ったわけです。
実際今でもそう思っています・・・が・・・でもです・・・こんなの見ちゃうと「あー、こんな山の麓でシンベルミネの白い花に埋もれて安らぎたい・・・そこで何もかも忘れて・・・」と思いましたね。勝手なものです。
ま、それはさておき、やっぱりこの章は心の章ですよね。
アラゴルンとアルウェインの愛、あの二人の目を見ました?
サムとフロド、友であり、主であるフロドを気遣うサムの目を?
ピピンとメリーの息のあった呼吸思わず微笑みませんでした?
レゴラスとギムリの間に育ち始めた友愛に気が付きました?
ボロミアとファラミアの兄弟愛に気が付いたでしょう?父はどうあれ兄弟には思いあう心があったと?
ですもの、幾つものカップル?ペア?のロマンの章だと思いませんでしたか?
そしてこれから先のエオウィンの悲恋をも感じさせる章でもありました。
二つの「S」サルマンとサウロンが底の底で轟いている。
パラド・ドゥアの塔上で炎と燃える目のサウロンとアイゼンガルドのオルサンクの塔に割拠するサルマンの二つの勢力に対抗するペアたちの物語として・・・。
この映画で私は一つ見っけものをしました。
エオメル!エオメルを演じたカール・アーバンという俳優さんです。
大歴史叙事詩、英雄譚向きの俳優さんじゃありませんか?
ショーン・ビーンさんとおっつかっつ?私の好みから言えば・・・カールさんにちょっと軍配が・・・アーサー王の宮廷向き?の騎士とかヘラクレス風勇士とか海賊とか戦士系?で見たい人ですね。
それにハルディアをあんなところで殺さないで欲しかったなぁ・・・。
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ルートヴィヒ(完全復元版)

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監督  ルキノ・ヴィスコンティ
出演  ヘルムート・バーガー、ロミー・シュナイダー、シルヴァーナ・マンガーノ、トレヴァー・ハワード、アッドリアーナ・アステイ、ソニア・ペトローヴァ、ジョン・モルダー・ブラウン

4時間のこの映画、まさか?こんなに混むとは思いませんでした。
10時40分から3時まで、お昼を挟んで・・・ですから、だから満席になったのを見て驚いた次第です。
ヴィスコンティ生誕100年祭、テアトルタイムズスクェアでしています。
山猫」「ルートヴィヒ」「イノセント」3作です。
あいまいな記憶ながら、ヴィスコンティという監督さんはファンが非常に多くて何度も上映されているような気がしていたから「まさか!」でした。
この映画を見に行ったのはこの春「ロマンチック街道」の旅をして、ルートヴィヒの城を三城見てきたからです。
「レジデンツ」「ホーエンシュバンガウ」「ノイシュバンシュタイン」
旅の準備の時も、その途中も、「ルートヴィヒ」の名は何度も目にし耳にし、というわけですから、その生涯に興味を持たないはずはありません。
「あぁ、そうか!私みたいな人が多いんだ!」と、席を埋める年配の(圧倒的に多かった)男女を見て気が付きました。
それにしても全編を覆うあの暗さはどうでしょう!
美貌を歌われたドイツ屈指の名門ヴィッテルスバッハ家の華、女性ではかのフランツ・ヨーゼフ皇帝の妃となったエリーザベト、男性ではこのルートヴィヒ2世、バイエルン国王がいますが、この二人が二人とも悲劇の人生を送ったことで知られています。
この映画ではこの二人の間には姉が弟を思うように?弟が美貌の姉を永遠の思い人に?・・・というような心模様、愛が描かれていました。
それで思い出しました、確かに二人の人生は逃避の人生だったと言われる点でも似ていたのだと。
よく似た気質をも持つ二人だったのでしょうか?
エリーザベトはウィーンとその宮廷からひたすら遠ざかる人生を送り、ルートヴィヒはミュンヘンとその政治を押しやって。
この映画でルートヴィヒを演じたヘルムート・バーガーは最初の登場で、肖像画で見たルートヴィヒにそっくりなのに驚かされました。
40歳で亡くなるまでの焦燥の人生をものの見事に体現して見せてくれました。
まさに彼の作品、監督の作品であると同時にヘルムート・バーガーと言う俳優さんの作品だと思いました。若いときの緊張した糸のような危うい美貌からベルク城幽閉間際の追い詰められたような表情まで、凄かったです。
実際の王の生涯がどうであったにせよ、ここにあったのは紛れも無く様々なものに押しつぶされていく失意の人生でした。
したいことのかなりの部分、ワーグナーのオペラ初演オペラ座建設や王宮建設などを苦労しつつも成功させたとはいえ、度々の戦争や政治的立場が彼を孤独の人にしていった様子がじっくり描きこまれていて歴史物伝記映画として最高の作品になっていたのではないでしょうか。
見ごたえがありました!飽きることの無い4時間でした。
宮廷内、衣装や装飾豪華な4時間でもありました。
でも、期待していた景色、ドイツの城などに関して言えば、全く残念なことに期待はずれでした。
イタリア人から見たドイツってあの印象なのでしょうか?
黒い森、うら寂しい雑木林、寒々とした湖畔、雪を抱く山々。
あの美しい城々の色美しく撮られた映像は有りませんでした。
雨に煙るノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホフ城の正面など、印象に残る景色もあることは有ったのですが。ヘレンキームゼー城の鏡の間、あの美しさの中をエリーザベトが歩む姿は凄かったです。あの絢爛豪華な部屋を豪奢に楽しむ事も無かったルートヴィヒの孤独の向こうに、彼女の孤独までもが見えてくるようでした。
「高貴な長い血筋の饐えた末裔」と、映画の中で誰か言っていましたね、ここにも滅びの美学が有って、「山猫」と同じモチーフが見えました。
そういえば話は変わりますが、エリーザベトを演じたロミー・シュナイダーさん、雰囲気が大地真央さんを思い出させました。見てはいませんが舞台でエリーザベトしているのではありませんでしたっけ?最近外人の俳優さんを見ていると日本人の誰かに似ていると思うことがよく有ります。昔はそんなこと有りませんでしたよね。
外人は外人の誰かに似ていると思うことはあっても日本人を髣髴させるなんて事は無かったのに。
イ・ビョンボン?さんを見たとき「遠藤憲一さんに似ているね。」と言ったら、「それ誰?」と言われて腐りましたけど(これは東洋人同士似ていて不思議は無い!)、この間久しぶりとなるファースト・レディ安倍夫人を「TVで見ていて誰かに似ているとズーッと思っていたんだけどやっと思い出したのよ。」「誰?」
「「真珠の耳飾りの少女」に出てきたフェルメール夫人!」と言ったら、「あーそういえば!ホントだ!あの人うまい女優さんだったよねぇ。」と友人が賛成してくれた時は「やっぱり!」
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ラブ・アクチュアリー

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監督  リチャード・カーティス
出演  コリン・ファース、ヒュー・グラント、エマ・トンプソン、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、ローラ・リニー、キーラ・ナイトレー、ローワン・アトキンソン、ビリー・ボブ・ソーントン、ビル・ナイ、クリス・マーシャル、ルシア・モニス

この出演者の名前リストを見てください。
見に行かなかったことを残念に思っていたわけが分かるでしょう。
急いでください?明日(10月13日)まで豊洲ユナイテッド・シネマで500円でしています・・・というわけです。
何が最高ってビル・ナイの演じるロッカー!
存在感バッチリでした。このメンバーの中でですよ。それはそれは凄い事だって思いませんか?
コリン・ファースやヒュー・グラントを向こうに回して・・・ですもん!
私的には?コリン・ファースさんを見る気で行ったのですけれど、網裏に焼き付けて帰ってきたのは1にビル・ナイさん!
苦労を共にしたマネージャーとクリスマスを過ごしに帰ってきて照れくさそうに抱き合うところ・・・1番のシーンだと思ったなぁ!
録音場面やインタビュー場面全部出番全てひっくるめて特上!歌もいー!
そして、次がなぜか?アラン・リックマンの何考えているんだか分からないあのぼーっとした顔。
その顔が表情を帯びて、妻に謝るところ・・・2番のシーンです!
つまり多分、余りにエピソードが多過ぎ、人が多過ぎた結果、いいエピソードの印象が薄まってしまったんだろうなぁ・・・と、思ったのですが・・・ヒューは慣れ過ぎたキャラで、当然手堅いし・・・ウマイ!
コリンさんも右にナラエ!しちゃった感じ。ブリジット・ジョーンズのダーシーキャラでこれも感動的だけれど手堅い・・・ウマイ!
だからその辺り安心して見ちゃったんだわ?
だから感動も手堅く・・・通り過ぎちゃったのかな?
そうそう、あのポルトガル女性、コリンがイカレタ女性・ルシア・モニスさんという女優さん、私始めて見た人ですが・・・いい顔ですね。
好きな顔だわ。美人じゃないけれど、なんか訴えてくる感じがいいな。
それにリーアム・ニーソンと義理の息子のエピソードもちょっと壷にはめすぎ?子供が魅力的だったのでなお更、オバサンはこの手に弱いのに・・・そんなのずるいわよ・・・という感じでしょうか?
そんな間隙を突いてミスター・ビーンが絶妙に儲けましたねぇ。
顔だけで十分なのに、あのシチュエーション!二弾!
ミスター・ビーンのドラマは大笑いして見ていたのですが、疲れることも疲れる!
ですが、この作品は量的にもグッドって感じで、いい感じで笑ってこの映画を収めてきました。
色々な「ラブ」がてんこ盛りで、クリスマスってこんな感じよ・・・ディケンズのクリスマス・キャロル的英国はね・・・と言われて、ハイ、そうですね!と、頷いたってところでした・・・ただ、ローラ・リニーさんに素敵な恋を成就させてあげて・・・。
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オペラ座の怪人

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監督 ジョエル・シューマカー
出演 ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソン、ミランダ・リチャードソン、ミニー・ドライバー、

ユナイテッド・シネマ開館500円サービス今日も使っちゃいました。ついこの間、公開されたのを見たばっかり・・・という気がしますが、ここに書いていないところを見るともう結構前になったんだなぁと驚きます。でも直ぐ思い出せるというか目に浮かぶ印象的な魅力的な映画でした。
公開前からの予告・広告で何度も聞いたせいか、音楽もあのクライマックスも全て頭の中にしっかり収まっていますよ。っていうか、忘れられない!
でも、500円なら土砂降りでも劇場へ何度でも行きますよ!(それにしても凄い吹き降りになりました。折れて捨てられた傘が地面にいっぱい這い蹲っていました。ララポートは海の傍なんですねぇ。)
これも「劇場が命」っていう映画です。何しろオープニングが圧巻です。
あの白黒の場面からシャンデリアが上がっていく場面に色と音楽が思いっきりかぶさってくるあの時!
心臓が止まるかと思うほどです。
この場面だけで映画の醍醐味凝縮!って思いますよ。
物語の舞台が上の本物の舞台(陽の夢幻)と地下の舞台(陰の夢幻)の2部制、オペラ座の二つの顔・陰と陽の世界という構造で、その華やかな厚みが凄い!って、感嘆です。
ここだけで行く価値有りなんです。
エミー・ロッサムが華奢で可憐が命という歌姫を演じていました。
二つの選択肢の間で、迷いに迷い、揺れに揺れるという迷惑さ?ですが、男にとってこれ以上拍車をかけられる状況って想像できないくらいですよね。
「命もかけるわねぇ・・・」とラウールもファントムも気の毒にも哀れにも・・・見るこちらまで歌の一節ごとに揺れまくります。
このあたりではすっかりのめりこんで陶酔している私なのですが、途中ではたと!「ドン・ファン」の舞台で歌に弾かれていくクリスティーヌを見ていたら、力強い壮年の男と可愛らしい初々しい青年の間で揺れるというのは女の永遠の課題だわと、妙に目覚めて?しまいました。
おっとっと、いけないいけない酔い続けなくては・・・と、手綱を締め直しましたが、ラウールの前でファントムの仮面を取る場面でまた、
「美女で才能豊かな若い女ってこういう残酷なこと出来ちゃうのよね。」と・・・これはジェラシー?
それもこれも冒頭の思いいれたっぷりのオークション場面のせいで、ラウールの恋は叶わなかったんだと思わされるからなんですよ。
でも最後で墓碑に「良き妻良き母」とあって「63歳で死んだんだ!」と、思った瞬間決定的にこの物語に違和感を感じてしまったんです。
「えー、ファントムに地下の世界に連れ込まれて永遠に見つけられなかった!」にならなきゃ最初のラウールの顔に繋がらないでしょ!と、思うのですが?
さもなければ永遠に彼女は二つの魅惑の中で引き裂かれたまんま終った!・・・だからラウールは見果てぬ夢の囚われ人である!とか?
ラウールがあの年なのにファントム生き永らえてるはず無いけどなぁ・・・とも。
実は初めて友人と見たとき私はやっぱり「え、63まで結婚生活したの?」と友人に言っているんですねぇ。2回そう思うなんて私ってよくよく単純?
でも音楽と映像に心臓を捕まえられて、又機会があったら見に行くんだろうなぁ。

蛇足ですが、クリスティーヌの初主演の舞台衣装、オーストリアのエリザベート皇紀の衣装と、特に
髪飾りと同じに思えましたが?私の旅行記の方のエリザベートの写真参照ください。
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ロード・オブ・ザ・リング・旅の仲間(スペシャル・エクステンデッド・エディション)

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監督 ピーター・ジャクソン
出演 イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、リブ・タイラー、ショーン・アスティン、ケイト・ブランシェット

又見ちゃいましたね・ラララララン!って感じです。
豊洲にオープンしたユナイテッド・シネマのオープニング・スペシャル上映っていうので500円というチラシに釣られました。
公開時に見てTVで見てDVD録画して見て、4回目かな。
でも劇場で見るのって集中力が違いますよ!
この映画も何にも邪魔をされずに一生懸命見たい類の映画ですから、3週続けて「二つの塔」「王の帰還」と見に行くつもりです!
多分一番好きで楽しんだのは「王の帰還」です。
でも景色が一番美しかったのは「旅の仲間」です。
不思議なことに?「映像」で見る景色が一番美しいという気がします。
本物よりも?ええ、だって、現実には「普通私たちは絶対あのアングルでは景色を堪能できない!」って言う映像が景色を一番美しく捕らえているからです。飛行機をチャーターできるなら・・・?別です。
「ニュージーランドで撮影したって?」
「じゃぁ、ニュージーランドへ行ってあの景色を見ましょうよ。」
って言って、何になります?
確かに実際に行って歩けば、森林浴も出来るし森や草木花に触れることも出来るし、水に手を浸すことも出来ます。
ここを歩いた時のフロドの目の輝き、この川の畔のアラゴルンの英知の額、駆け抜けるアルウェンの美しさ、頑張れば?軽やかに新雪を歩いたエルフのレゴラスの足元も思い出すことが出来ましょう。
実際私はワンダーフォーゲルしてたこともあるし、札幌では近場の山歩きをしてましたし、今では城址めぐり(【山城】が多いんですよ)をしていますから、自然の中を歩くということにかけては・・・「好き!」です・・・と、声を大にしたいところです。
でも大自然を観覧してため息をつきたいとなったら、大自然をお手軽にほれぼれ堪能出来るのは映像ですよ。
大自然が大自然であればあるほど!(「狩人と犬・最後の旅」も「ハイジ」もそうでした)
ソリャア確かにアルプスの天辺での感動と比べたら・・・感動の事をいったら薄めすぎた酢みたいなものですよ?
でもねというわけで?稔り豊かなホビット庄も、豪雪の険しいカラズラスも、小さな船で下っていくアンドウインの流れも、アルウィンの馬が逃げて行く森も、裂け谷も、ロリアンも(CG頼みって事はあるとしても)本当に美しい景色だったではないですか。
それを楽しむにはやっぱり劇場!ということでした。
男は強くて逞しくて生き生きしていて、女は美しくて賢くて生き生きしている、冒険と活劇と愛と友情と危険と未来と凄い風景と想像の余地たっぷりのこの物語を楽しめるだけ楽しまないなんて「凄く!損よ!」
ヴィゴ・モーテンセンの魅力については今更(アラゴルンに関しては私はめろめろです)・・・ですが、ケイト・ブランシェットさんは彼女の持ち味全開でしたねぇ、この役どころ。
やっぱり凄い!魅力的な俳優さんねぇ!と再確認もして、結果、新しい気持ちよい劇場から宙を飛んで帰ってきた私です。今夜は夢も期待できる!
それに公開の時より付け加えられた部分(そこがエクステンデッドのとこ)が、この作品をより原作に忠実にさせていたのです。見てよかったなぁ・・・私のことだから、又この読書の秋の夜長、読み返してしまうんだろうなぁ。
そう、本の中には又違った意味での魅力がめちゃめちゃてんこもりだったのを思い出してしまったんです。
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狩人と犬 最後の旅

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監督 ニコラス・ヴァニエ
出演 ノーマン・ウィンター、アレックス・ヴァン・ビビエ

予告編で何度も雄大な自然の風景を見ていました。
だから疲れたら、きっと見に行きたくなるだろうなぁ・・・という気がしていました。
ご多分に漏れずチラッと見た犬の表情はそれに輪をかけて魅力的だったからです。
だから雨の静かな日に一人静かに出かけて見てきました。
思っていた通りの映画でした。
狩人の日常が美しい大自然の中で淡々と描かれます。
音楽とこの景色をただ見ているだけでも肩の力が抜けていく感じでしたが、実際には非常に厳しい生活が語られていました。
「大自然の中で生きるということ」は「一瞬一瞬が命と向かい合う日常を生きる」ということだということです。
その厳しい日常が犬とのふれあいのある生活、その潤いの御蔭で美しくなっているようでした。
近所で見るハスキー犬は好きではありません。
でもあのカナディアンロッキーの厳冬の中で見るその犬は本当に見事でした。凛として美しくて。
犬も生きるべきところがあるんだなぁ・・・と、思いました。
愛らしさと共に、自然の中で真に必要とされ、よき相棒として共に生きている尊厳までこの犬たちから感じられました。
犬もですが、私の全く想像の付かない厳しさの中で生きているからか、主人公・[himself]を演じたノーマン・ウィンターの顔がそぎ落としたように精悍で魅力的で、つい惚れ惚れと見とれてしまいました。
メタボリック・シンドローム?とは無縁の生活の贅肉を極限までにそぎ落とした男の顔ってこんなにも魅力的なんですね?
でもその彼も、町へ行くとちょっとした息抜きが待っていましたね。
もう一人魅力的に描かれていた彼の「ネブラスカ(でしたっけ?)」のたたずまいも、これまた見事でした。でも彼女にはどんな休みがあるのでしょう?
どんなにか孤独なと思われる日常を淡々と受け入れて楽しんでいるかのように見えました、愛情に溢れて。
孤独にいられるということはそれだけで力なのでしょうか。
それに二人とも犬によく声を掛けていましたね。
人も動物もこうして育てるのだと深く納得しました!
「マイボーイ!グッド・ボーイ」そして名前を何度も呼びかけ、愛撫です。いつくしむ気持ちさえあれば育つのですね。
首の線がほんわりと優しくなった気がして、雨の中帰り道につきました。

アガサ・クリスティの奥様は名探偵

映画タイトルINDEX : ア行 130 Comments »

監督  パスカル・トマ
出演  カトリーヌ・フロ、アンドレ・デュソリエ、ジェヌビエーヴ・ビジョルド、ヴァレリー・カプリスキー

そうねぇ・・・うーん・・・そうだなぁ・・・えぇ・・・ちょっと、そうねぇ・・・
って感じとしか・・・。
イギリスの田園も非常に美しいのだけれど・・・舞台をフランスに移して、うーん、フランスもやっぱり田園がきれい!
トミーの叔母さんが残した、物語の発端になる「絵」。
大体この「絵」からして私が本「親指のうずき」の「絵」の描写から頭の中に浮かべていた絵とまるで違ったところから、私には妙な戸惑いが生まれてしまいました。
物語の背景になるイギリスの田舎って、どうも気が付かないうちに私の中で「ミス・マープル」のTVドラマで見る背景を勝手に流用していたらしい・・・ということに気が付きました。
だから美しいということでは同程度に美しいフランスの田園がやっぱりちょっと違和感でしたねぇ。
でも、むしろこのフランス人になったトミーとタペンスは本の中のイギリス人のトミーとタペンスより会話は面白くて楽しかったです。
フランス風エスプリと言うんですかね?効いていましたし・・・何よりやっぱりフランス人は色っぽい?
トミーとタペンスはからっとした機知のあるサバサバした会話って印象が有ったので、ちょっとここでも違和感でした。
物語の謎も原作以上にしっかり解決されていましたし・・・?
トミーとタペンスを演じた俳優さんはでもとても魅力的でした。
スタイルもおしゃれもセンスも素敵でしたし・・・正直予告編で見たときトミーのふけ方にちょっと俳優さんに魅力がなさ過ぎ・・・って、思っていたんです。
ところが!なんて素敵なシルバーグレイ氏!でした、時々。
この映画、「アガサ・クリスティの」っていうの外してくれた方が良かったなぁ・・・そうすればフランスのおしゃれな私たちの年代が楽しめる素敵な映画ってことで満足できたでしょう。
でも「アガサ・・・」って、つけたばかりに推理物としては「安易でしょう?」って感じが否めなくて・・・惜しい!って気がしました。
もっとも「アガサ・クリスティの」って付いていなかったらこんなに客が来なかったかも?私も行かなかったでしょうしね。
カトリーヌ・フロさんて何気ないブラウスとスカートで素敵な魅力を見せてくれましたね・・・流石フランスの女優さん!羨ましい!って?無理無理!
でもこの映画の御蔭で本も5冊甦ったし?私としては全体にお得!でした。

ここでも音楽は「耳に残るは君の歌声」と「マッチポイント」で耳慣れちゃっていて、あららでした。
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