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監督  デヴィッド・フインチャー出演  ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレーク、アーミー・ハマー、ブレンダ・ソング、マックス・ミンゲラ、ジョセフ・マッゼロ、ルーニー・マーラー 

 

苦手のIT関係の泥沼みたいな映画だったら、結局はわからなくて楽しめないんじゃないかなぁ…危惧を持って、それでもなおかつ、いまどき見たさ、話題のものを(アカデミー賞取るかもしれないし)…の乗りで…見に行ったということですか。で、意外なくらい面白く見れちゃいました。結局人間的には不変の物語です。 冒頭の彼女を目の前に滔々としゃべりまくる主人公の人柄からして…この映画はあり!でした。なんてったっていまどき一番子供が気にするのは「場が読めない」、「友人がいない」…この2点です…みたいです。でも、昔からそういう子はいたし、いてもいいんだし、気にする必要もないし…と、私は思っています。 この主人公マークはそんなこと気にしていないという風にしゃべりまくってはいましたが…あの年頃、気が付かないはずはないし、傷ついてもいる…ちゃんとね。で…そこから起こる行動がすごい…っていうかひどい。私たちにはちらっと思いついたとしても…できようもない…そんなひどいことが指先一つでできてしまった!そこに「今」の怖さがあるんだなぁ。 彼がある種の天才であったということもまぁそうなんだろうけれど、この恐ろしくもあっという間に情報が世界を駆け巡っちゃうこの「今」なんだ…主人公は。 そしてその後に続くたくさんの訴訟って事態も。弁護士はいくらでも必要だし、いくらでも訴訟を起こせる社会っていうのも私には恐怖だし。実際は強い?!弁護士が社会の方向を細かくいつの間にか定めていくんじゃないかって怖さがある。(いい方に働いたのかもしれないけれど)あの事務所の女性弁護士の示唆するものなんかね。さて、この「フェイスブック」ってやつ、それがこのところグッドタイミング過ぎるエジプトの出来事などに端的に見られてしまって。 この社会ではこの情報の駈けぬく速さによって、知る速度によって…生き延びられなかったりするんだ…!(一緒に立ち上げたはずのエドゥアルドアルドでさえも時代は置いてきぼりをくらわすんだから)こんな人間としてまだ育ちきってもいない幼すぎる人間たちによってどうにでもされてしまうかもしれないんだって…怖いだけじゃない? わぁーっと飛びついて、わぁーっと集まって、何かがわぁーっと壊されたり、作り上げられたりしちゃうって。 根回しとか、議論を尽くすとか、総意を尽くすとか…なんでもいい日本的なあいまいな何かが絶対生き延びられない世界を想像してしまった。 こんな小僧たちが億万長者になってどんな世界をけん引するんだろう…その世界でまだ生きていたりしたい?私?その底にはフェイスブックに登録している人数の膨大さにひるみながら「遅れてない?」と自問したりする私と、普通だったらハーバード大生でリッチな親を持ちオリンピック選手ですらあるあの双子が全き勝ち組であるはずなのに(いやでも和解金たんまりせしめたようだから…な)と愉快がる自分もいて、人って一筋縄ではやっぱり行かない?そして裏で相手を裏切るということにおいてやっぱり人間は今までと同じ人間なんだっていう安心感?