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監督  ヴォルフガング・ムルンベルガー
出演  モーリッツ・ブライブトロイ、ゲオログ・フリードリヒ、ウド・ザメル、ウーズラ・シュトラウス、マルト・ケラー、ウーヴェ・ボーム、ライナー・ボック、メラーブ・ニニッゼ

知らない俳優さんばっかりで、しかも妙に地に足の着いた?俳優さんばっかりで…こんなに楽しめるとは!
最近のナチを扱った映画には妙に秀作が多いので! 何でそうなのかは…やっぱり戦後何年だ…?60年過ぎたんだ!って感じでしょうか。 私の年齢そのものが戦後史ですからね。 すこし距離をとって物語にできるようになったってことでしょうか。 一味スパイスを利かせて? で、これは終わってみれば、カタルシス満点! 主人公と一緒にニヤリ!と笑って映画館を後にできるという優れものでした!
やったね、ヴィクトール!
お坊ちゃんだった彼は人にも自分にも甘い、気持ちの良い若者だったけれど、あの時代を通して成長して?これがつらい処よね。辛くならなければ生長して生きていけなかった時代! 甘い優しい人間で一生を送れればそれに越したことはないのに。そうはいかなかった時代があったのね。今は我が国は戦争はないけれど…いつしかやっぱりお人好しで人を信じるだけでは生きていけない時代に入っているようなのが悲しい…なんて脱線して考えてしまっていた。
お父さんの人を見る目の確かさ!世相を読みとる力!
流石ユダヤ人!なんて感心の仕方はまずいかな?でも長く一線で家族一族を保ってきた男の目は確かだった。ヴィクトールは父を失ってしまったけれど、母を助け出すことには成功したんだから…そしてあの絵も。
あの恋人の心は結局永遠に謎かもね?ヴィクトールが満足して理解していればいいのかもしれないけれど。女は強くてやっぱり弱いのか弱くてやっぱり強いのか?
一番の謎は女心かも? でもあの翻弄されたナチの男どもには…笑えて…溜飲が下げた! 日本があのドイツと共和条約を結んでいたなんて思い出したくもない。