監督  森田芳光
出演  佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、中島みゆき、沢尻エリカ、北川景子、戸田菜穂、岩崎ひろみ、広田レオナ、鈴木拓

予想していた通り、ふうんわりして優しくて楽しくて居心地のいい空気が漂っていました。笑っちゃった!
何がいいってともかく彼らのお部屋!
いいな、いいな、そのまま、そこに、引っ越してしまいたいくらいでした。
居心地のいい関係は居心地のいい場所にこそ生まれるのですね。
兄弟の関係がしっくりいっているのがあの部屋の使い方でとてもよく分かりました。
こどもの時からずうっと変わらずにお部屋で枕を並べて眠っているのでしょうね。
二人でビデオ見ているところ、銭湯と湯上りのシーン、思い出すだけでふっくら笑みがこぼれます。
こどもたちに専用個室を与えるまでのわが息子たちの事を思い出してしまいました。個室やらなきゃよかった?
そう、我が家も丁度同じ年頃の二人の息子がいますからね、ついわが身に引き比べてみてしまいました。
みゆきお母さんがホッコリ言っていたとおりです。
母が望むのはこの世にたった二人の兄弟ですから「ずうっと末永く仲良くしていってね!」これだけです。
話がそれましたが、あのシチュエーション、ほんとだったら異常かもしれませんけれど、二人の素直な誠実な思いやり溢れる性格で、全然不思議は無かったですね。むしろいいなぁ・・・このまま永遠に二人にはこうあってねって言っちゃいたい感じ!
商店街でのお買物も大丈夫、いい関係が築かれていそうですし(レオナさんの薬屋さんでの情景は子供の頃の商店街光景を思い出させられて秀逸?)挟み込まれる職場の彼らも穏やかでちゃんとしていて過不足なくていいでしょう?ちゃんとパーティも企画実行できる人付き合いのほどのよさもグッド!係わり合いになる女性陣も多様で面白かったですし。決して二人だけで引きこもっている兄弟ではないのですね。そして何よりお母さんとしての私は実家里帰り風景とお誕生日のエピソードにはグググッと来ちゃいましたし・・・いいなぁ・・・いいよぉ・・・でもいいのかな?この場合はいいんだよ!
酔って帰ってきたおにいちゃんの世話をするところ・・・奥さんみたいでリアル可愛い!弟。
出張先から弟に電話して「1日の終わりに電話できる人が居てよかった!」とにっこり可愛い!兄。
ぼったっくりにあって憤慨しまくって帰ってきた弟をしっかり抱きとめる兄にプシュッと怒りも悔しさも抜けていく二人の可愛さ!
なんともお互いへの甘えと信頼の可愛さが際立って見えましたけれど・・・子供の頃夕方おなかをすかせて帰ってきた父が母に風呂に入ってご飯になる前に小さな塩結びを作って貰っていた懐かしい光景が思い出されました。「これが大好きだ!」と何時も父は言っていましたっけが、あれは父の母への甘えだったかな?
銭湯とコーヒー牛乳!私にとっても対でしたし!
懐かしい甘さも、不思議なことに今は大昔に思われる両親の醸していた暖かさも感じられた楽しい映画でした。原作があるようですが、映像がこんなに楽しいと読むのはどうでしょうね?
もっともこんな楽しい兄弟、姉妹に溢れた日本ってどこか心配ですけれど・・・って?実際私の周りに多いんですもの。あそこの姉妹も、そういえば彼女の家の息子たちも家を出て行かないなぁ・・・40になるぞー?ソリャア居心地がいいんだもの・・・。あの姉妹もひょっとしてこの素晴らしい兄弟の影響を受けて?二人だけでホッコリ家庭を築いちゃうかもしれません?
平和平穏気安く居心地良く生活するという点では最高に楽かも知れませんがねぇ?
佐々木さんとのコンビ最高で塚地さんは凄くよかったけれど、最後の鈴木拓さんの表情にもおおいに笑わせて頂きました。アリガト!
これで豊洲のアンコール上映、私の鑑賞予定は完了です。淋しいな、又やってほしい!
うちの近くにはビデオ屋さんは無いし、有ったとしても劇場で見るのが好きだから。