ゼロ時間へ (クリスティ文庫) ゼロ時間へ (クリスティ文庫)
アガサ・クリスティー 三川 基好早川書房 2004-05-14
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監督  パスカル・トマ
出演  メルヴィル・プポー、キアヌ・マストロヤンニ、ローラ・スメット、ダニエル・ダリュー、アレサンドラ・マルティネス、フランソワ・モレル、クレマン・トマ

渋谷での最終日に何とか滑り込みました。と言ってどうしても見たいと思っていたわけではないのです。アガサの大ファンと称しながらポワロさんとミス・マープルのものしか読んでいない後ろめたさもあります。あー、付け加えればこの同じ監督の「奥様は名探偵」を見に行くために慌てて読んだ「トミーとタッペンス」シリーズはその後読了していますが。
アガサ自身が自分の「10の作品」にあげていると言う名作だそうですが?しかもまたフランスでの映画化です。前作でイギリスの香りが吹っ飛んでいて、戸惑ったように、この映画でも同じことが起きるのではないかと思いましたが・・・アガサは海外の保養地大好き人間でしたから・・・いいのよ?っていうか本当にここが舞台だったのかな?登場人物の名はともかく警視の名が完全フランスね?それにしてもこの監督さんは何で二作続けたのでしょうね。やっぱり、アガサファンですか!この作品もアガサ原作と声高に言わなければフランス映画らしい映画になっていました。と言うかそのままフランス映画でした!そう思って見ればいいのでした。ダニエル・ダリューの資産家の伯母様はともかく、女二人の雰囲気がやはりイギリス人じゃない・・・ギョームみたいな男もフランス人そのものだ・・・と、それでもこだわっていますが、意味の無いこだわりですね。テンポがまだるっこくて?それとも私がこういうシチュエーションに落ち着けなくて?途中ちょっと眠くなったのが無念です。アガサの作品で!
本妻と現妻との間でまだ迷う男ってそれだけで死刑!(過激すぎますか?)モノですが、最後に至る未練って・・・「キアラにですか?カトリーヌになら分かる」なんて思っていた私は余り映画の世界に没入できたとは言えませんね。現妻と本妻があんなに全く別のキャラクターになることってあるのですかね?何回結婚しても失敗する男は同じタイプの女性に恋すると聞きますが?美しいのかもしれないけれど(二人とも?がかなり)しんねりとして暗い女性と爆発的に過激で下品な女の間で揺れ動くなんて気の毒すぎて・・・あんな結末になって収まりが付いてよかったねなんてギョームに言ってしまいそう。こんなつまらない事を書いちゃうんですもの・・・アップが遅れたわけです。(念のため、一緒に行った友人はキアラが美しかったァ・・・と、ため息でした。)

今度こそ、本を読みましょう。だって、アガサ自身が認めていた作品だと、この映画の広告で知ったのですから。バタイユ警視は他でも活躍していましたっけ?