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オリジナル・サウンドトラック「大いなる陰謀」 オリジナル・サウンドトラック「大いなる陰謀」
サントラジェネオン エンタテインメント 2008-03-26
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by G-Tools

監督  ロバート・レッドフォード
出演  トム・クルーズ、メリル・ストリープ、ロバート・レッドフォード、ピーター・バーグ、マイケル・ベーニャ、デレク・ルーク、アンドリュー・ガーフィールド

主演の3人のお顔がアップで並んだチラシを見た途端「凄い!絶対見なくっちゃ!」と、思いましたものね。(「普通の人々」はいい映画でした!)おまけにこの大時代的な?題名が凄い!
予告編を見るにいたってその感はますます深くなりましたものね。
良くも悪くも?アメリカの今!が描かれていそうです。
映画には「役者さんを楽しむ」っていう楽しみ方もありますものね。
「・・・ものね。」と、三連荘で並べたのは今自分に「がっかりするな、これも映画の楽しみ方だぞ。」と、言い聞かせていて「期待したのは無理からぬことだったのだ。」と、慰めている所だからです。
挙げた3人の演技に問題はありません。いかにもそれらしく!いかにも語っている?
でもなんか視点がぼやけたのか?三分割が裏目に出たのか・・・その3つが上手く足して4にも5にも6にもならなかった・・・ね?って感じが歯がゆいです。
挿入されるアフガンの場面が緊迫感がないんです。まさに今そこにある危機なのに、転換すると頭がよくてお気楽に先生とも付き合えちゃうような坊やが足を組んで先生の話に突っ込んでいる。その先生も本当に言いたいことが何か戸惑っているみたいに歯がゆい。
言いたい事があるはずなのに、伝えたいことがあるはずなのに?
それとも、示したい方向があるのに、その責任までは取りたくないし?この先生の役割がどうもいまいち。
ただアフガンで死に掛けている二人(これがまた本当にいい青年たち!)の置かれたアメリカでの状況だけは「分かった!」ところが切ない。
で、いかにもやり手のトムがかっこよくトムらしく自信に溢れて語るのだけれど、彼の作戦は今その裏側で既に危機に瀕している。それを聞かされるメリルは裏も感じ怪しんでもいて容易くその手に乗るものか「ジャーナリズムも学んでいるわよ。」と思っている。
で、彼女は?書かないだけなの?それとも何を書くの?
そして、で、裏のアフガンでは何か変わるのかな?・・・と、思った途端妙に寒々としたものが忍び込んできて・・・何も誰も変わらなさそうだよ・・・それとも今先生の話を聞いている坊やは戦争に行く方に行くのかな?トムの側に行くのかな?それとも聞いているだけなのかな、やっぱり?なんてコッチはまだ考えているのに・・・「え、この映画、ここで終ちゃうの?」
さて、国の舵ってどうしたら正しい方角に切れるんでしょう?アメリカはこんなで、日本の舵は握る手に力が入っていない。そこまで来ている中国は舵取りにだけ片目が付いているだけで、EUは・・・?ロシアは?なんて思うだけ無駄だっていう妙な諦念がどっかり腰を落ち着けてしまって・・・この重さで飛行機が落っこちるかと思ってしまいました。
そう、見たかった映画、機内でガックリ見れちゃったんです。