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監督  クリスティアン・ムンジゥ
出演  アナマリア・マリンカ、ローラ・ヴァシリウ、ヴラド・イヴァノフ、アレクサンドル・ポトチェアン、ルミニツァ・ゲオルジウ、アディ・カラウレアヌ

一応東京では終ったようですね。見た映画はなるべく記録しておくという私のルールに則って、記しておきましょう。
見るに先立って、予告編でも、簡単な情報は手に入れていましたから、誘われなければ見なかったでしょう。
どこの国でも、特に貧困に喘ぐ人々がおり、知識の無かった時代には当然のことながら、命を掛けた堕胎は女性の歴史から除くことは出来ません。ですからそれが主題に据えられた映画を見る勇気?は余りかき集めたくは無かったのです。
でも見た結果、この映画は、ある時代のある状況下での一人の女性の人生の選択を、そしてまたその選択を遂行する行動力とその意志の源、知性を描いて秀逸なのだと思いました。そしてまたもう一人の女性の人生へのある意味無責任な楽観主義、人任せの逞しさと無知をも描き出していたと思います。
オティリアは自分で考え選び取り進むという行動様式を多分貫ける女性でしょう。だからこそ私は彼女がベベの要求を受け入れたと分かった時から彼女のその後を心配し始めました。ベベは避妊手段をちゃんともっていたでしょうか?もしかしたら、この結果彼女が妊娠することもあり得たでしょうに・・・・と。この時点で映画の世界に入り込んだのです。
それと同時にガビツァの逞しさ、なるようになる、誰かが何とかしてくれる・・・式逞しさに感服もしています。
庶民って、ある意味、女ってこういうものではないでしょうか?大抵は?
そうして彼女たちはのほほんとまではいかなくても、何とか生き抜いていくのだろうなぁ・・・そして男たちは女を真に理解することなくそれでも生きていけるんだなぁ・・・あの子供の行方、自分の行為の行方にも目をつぶったまま・・・なんてじっくり沈み込んでいたら・・・あの音楽!あれ、一体なんだったんでしょう?あの歌詞・・・あれれれれ、一体これはナンだ・・・なんだと、もっともっと考え込んだのですゥ・・・