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レッドクリフ Part1 オリジナル・サウンドトラック レッドクリフ Part1 オリジナル・サウンドトラック
岩代太郎 松井五郎 中野雄太エイベックス・エンタテインメント 2008-10-24
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 監督  ジョン・ウー
出演  トニー・レオン、金城武、チャン・フォンイー、チャン・チェン、ヴィッキー・チャオ、フー・ジュン、リン・チーリン、中村獅童、ユウ・ヨン、バーサンジャブ、ザン・ジンシェン、ソン・ジア
 

岩波の「少年少女文学全集」というのは今思い出しても優れもので、古今東西の「読んでおくと知識のいい土台になるよ!」的いい作品を網羅していましたね。その中で中国の三国志、水滸伝、聊斎志異はなかなか・・・あの長大な作品を上手く?まとめてありました。この中では私は水滸伝が一番好きでこれは高校生になって膨大な作品を読みましたが、三国志はそのままになっています。劉備さんが今一私にはそれほどの男と思えなかったからかなぁ・・・あの中では関羽さんが一番好きだと思ったのを覚えています。三国志の愛好者は圧倒的に孔明さんのファンが多いのでしょうか?孔明さんは赤壁の賦で覚えているのですが「これだけ沢山の人を殺したこの謀略を天は決して許さないだろう」と思ったという場面は印象に残っています。
竹中半兵衛、黒田如水、明智光秀といった教養派参謀型武将って私の好きなタイプですから、本当なら水滸伝より諸葛孔明さんに溺れそうなものでしたが・・・?
「レッド・クリフ」の予告編を見たときに中国映画の「赤壁の賦」だときつそうだけれど、同じ中国映画でもこの監督はハリウッド化アクション系商売上手っていうイメージがあって、かえって「その人の映画なら安心して?見られるかも・・・」という気がしました。そして その印象は確かに!でした。スローモーションとCGを多用した殺戮場面はゲームの世界のように痛みを伴わず、同じCGでも「ロード・オブ・ザ・リング」系のファンタジー的持ち味は欠片も無いけれど、それなりに凄いわ、面白いわ、と楽に見られて安心。乾いていて、実写じゃなくてもよさそう?風。陣形がくっきり見えてお得!リアルな戦闘だとなかなか陣形の推移は見られませんものね。
何より関羽、張飛、趙雲などの豪傑が楽しくて漫画。その行き届いた?嘘っぽさを打ち消すために周瑜とその妻の濃い情愛を挿入してプラマイゼロ?策謀家としては周瑜さんに分があるかな、そんなはずは無い!のに・・・孔明さんその人(金城武君がね)がお目目ニコニコでただ可愛くみえちゃうのだから・・・。
ただ、以前始皇帝暗殺で荊かを演じていたチャン・フォンイーという俳優さんが子供の頃にはただの悪人としか思えなかった曹操を演じていて、妙に風格があったので・・・三国志の本当の姿をやっぱり一度読んでみた方がいいのかな?と思いながら帰ってきました。でもあの時代の三国志ならやっぱり悪く書かれているのかな。
歴史上の人物は「時」がその時々に善悪を判定してしまいます。
覇者が歴史を記録する!今が語る曹操は一体どんな人物なんだろう?西郷隆盛が、新撰組が、足利尊氏が、天智天皇が、なんだか変わってきているように。(でもそれってなんだか寂しいことでもあるのです)この映画を見に行って「三国志」の予告編を見ました。アメリカが凋落して中国・インドの時代が到来?日本の時代は?人口減が痛いわねぇ。昔はアメリカ映画の人海戦術スペクタル映画に魅せられたものだけど、今それが出来るのは・・・?