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監督  サム・メンデス
出演  レオナルド・デカプリオ、ケイト・ウィンスレット、キャシー・ベイツ、マイケル・シャノン、キャスリーン・ハーン、デヴィッド・ハーバー、ゾーイ・カザン、リチャード・イーストン
 

さーてね、何から書いたら良いのかなぁ?チラシがこんなに手に入ったってことは、やっぱりハリウッドなんだなぁ・・・しかもこの写真見て、タイタニックを歌われたら・・・ねぇ?
私は老いたる家庭人なので、キャシー・ベイツの演じたギグィングス夫妻の年齢に近いので・・・最後の場面、夫がしゃべり続ける妻の言葉を補聴器を切ることでシャットアウトする場面で思わず失笑してしまった。キャシー・ベイツの病んだ息子の存在、そしてお互いの存在、腫れ物のように扱うことで?必要に応じて意識から除くことで?保ってこれた老?夫婦の形。
いわば私たち(多分不特定多数の)夫婦が上手く今まで夫婦としてやってこれたとすれば、多分この能力のお陰だろうと・・・それもあるだろう・・・と思わずにはいられなかったから。年月が身につけさせてくれる叡智を身につける暇もなく自らを滅ぼしていった若い、若すぎる夫婦が哀れだった。
ここまで来る年月の間に身をかんだ焦燥の数々を私は思い出してしまった。そういう焦燥・渇望に焼かれた日々を乗り越えてきたのは、乗り越えさせたものは、結局今思うと、子どもの存在だったから、この夫婦のというよりこの映画の子どもの存在感の薄さが気に掛かった。
子どもがいて、「子ども子ども」というわりに彼らは子どもの事を真に気にしていないような?現代の子どものいない多くの夫婦のことを考えさせる、というか世界中の子どもの減少とこの映画はある意味シンクロしているような気がした。夫婦として何かを乗り越える必要がない、誰かのために我慢しなくていい、道が違えば別かれていける現代の夫婦に通じるようだ。彼らももし今生きていれば、当然別かれていってこのような結末には至らないで済んだのに?
他人に理想の夫婦と思われ、自分たちもそうだとある意味自負していたから起こった結末。「そうじゃない、理想の夫婦じゃない、したいことも、行き着きたいところも全然違う。心は同じではない。したいことも全く違う。」っていえない時代のアメリカもあったんだ!
子どもが二人もいれば、そしてそれが3人になれば益々、その責任だけは果たそうと思うのが私の時代の母だった・・・と、思う。
母になる事を選んだ時点で、それを全うするまではきちんと家庭を維持することが義務、それがあるから夫は同志・・・だから心の補聴器はしょっちゅうオフにする。自分の心の願いも、要求にもオフにする。それは夫も妻も同じ・・・だったんだろうと思う。
そんなにつらいなら、あそこまで言い争うなら、言い募らずにはいられないなら・・・子どもも夫も捨てて飛び出せば・・・ハリウッドにでもブロードウェイにでも・・・と思ってもむなしい。あれは若さがみせる蜃気楼、でも見ているものには真のオアシス、そこに向っていかずにはいられない、誰を傷つけても自分を滅ぼしても。過去のページをめくるとだれにも思い当たる痛み。それにしてもそのエネルギーの凄まじさ!我儘さ!・・・甘え・・・と思う。

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