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監督  スチーヴン・ソダーバーグ
出演  ベニチオ・デル・トロ、デミアン・ビチル、ヨアキム・デ・アルメイダ、ルー・ダイアモンド・フィリップ、ロドリゴ・サントロ、フランカ・ポテンタ、カルロス・バルデム

「28歳の革命」と日を措かずに見れて良かったと思います。
怒涛の勢いで人生を駆け抜けた人の人生は傍観するだけにしても、やはり心が急ぎます。
見終わって気に掛かるのは今のボリビアです。学校で出て来たボリビアは「錫の生産地」ぐらいだったんではないかと思い出しているところです。
映画の冒頭で見たラパスの町は既にあの頃ビルの林立する大都会だったのでしょうか?そうなのでしょうね。
そしてチェさんが駆け抜けたボリビアのほかの地方、山野の光景にあの都会の光景がクロスしました。
ボリビアの広さ、住んでいる人々の違い、生活水準の違い、大多数の人々を同じ意識の段階に持っていくことはもう当時至難の国だったのではないかと思いました。
アメリカの傘の下の豊かさを享受してしまった地域に生息している?教育のある共産主義ってなんかいびつなイメージがありますが・・・ある意味で成熟は暴力を忌避します。それに対してチェさんらが入っていった先は自分の貧しさにさえも気が付いていない。他の生活があることすら気が付いていない人々の世界だったように思われるのです。
行きたいところ、成りたいもの、未来のイメージの無い人々に闘争してつかむ物を理解させることからはじめなければならなかったチェさんたちの革命。
そこに至るには時間もお金も考えられるあらゆるものが足りなかったのだと思われてなりません。
搾取ではなく対価を支払って食料を手に入れようとしても、貰ったお金を使う場所さえない人々には、暴力で奪い取られる方が諦めがついたのでしょうか。恐怖の方が理解しやすい感情だったのでしょうか?厳しいです。キューバとの違いを考えさせられました。
チェさんが青春時代に夢見た未来、全南米の「貧しく搾取される国からの解放」は彼の命が潰えた時文字通り夢と消えたのでしょうか?ボリビアには何か残っているものがあるのでしょうか?
それにしても彼の無私としか思えない行動、情熱の源泉はなんだったんでしょう?同じ土地に生まれた人々に対する大いなる愛だったとしか思えないのですけれど・・・こういう人はどうしたら育つのだろう?と奇跡を見るような思いで見てしまいました。

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