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監督  ロン・ハワード
出演  フランク・ランジェラ、マイケル・シーン、ケビン・ベーコン、オリヴァー・プラット、サム・ロックウェル、スイフティー・リザール、マシュー・マクファディン、キャロライン・クッシング

ニクソンももう歴史の彼方かぁ・・・と指を折ってその後のアメリカ大統領を数え、目を宙に泳がす私ですが・・・
映画館は圧倒的に男性一人客でした。
全く男と言うのは歴史好きというより政治好き、あるいは戦闘好きなんですよね?舌戦も戦闘のひとつ?公開討論はそのままひとつの闘争です。この映画はその怖さを教えてくれます。
私にとってはフランクさんの名演技を見られるのが楽しみの一つでした。「ドラキュラ」の項目を読んでいただければ、少なからず私の記憶の中の一部をちゃんと占めている人だということが判って頂けるでしょう。おまけにケヴィンというステキなおまけが付いていたのですから。だからこんな事を書くのは映画の感想とはいえませんよね?やった事はやった事として、でも完全に私はニクソン側に付いちゃいましたものね。功罪の功をも見てあげたいな・・・みたいな?
実際よほど大きな器の人で無い限り勝利者というのはおごりが垣間見えた段階で品が落ちます・・・様な気がします。(この点ではフロストさんって結構気配りの人ですよ、たいしたものだ!)
特に外野席にいて負けたほうの表情を見てしまった場合なんぞ!
呆然として、その人のそれまでつけていた仮面がはがれ落ちて素顔がバッチリ現れてしまったのを見てしまったりすれば。
その意味ではニクソンさんにフロストさんのに妙にチンケ(本当にゴメンナサイ、この手の童顔誠に苦手です)な「ぶりっ子風な風貌に騙されちゃったらダメよ!」って囁いてあげたくなるくらいですもの。
あんなに余裕を持ってあしらえていたニクソンにどんな魔が差したんでしょう。あの電話一本。甘く見させるるのがフロストの最初からの手だったとしても・・・。あれで彼の本当のというか芸能人に過ぎなかった(かもしれない)魂にインタヴュアーの魂が生まれちゃったんですか。ゴングが鳴っちゃったんでしょうか?折角ブレインを揃えながら役に立てていなかったフロストが最後の日に賭けて出た心理。このインタヴューで政治にも強い事をアッピールし、経済的成功をも目論む?こういうタイプの記者というかTVマン?こういう存在そのものが有り得ない様な不思議な職業。日本にはいないでしょう?スポンサーをかき集めて自分で作って自分で売りに行く?
両者の思惑がぴたっと合わさって始まり終息した戦いの結末は・・・やはり見ごたえ十分でした。
インタヴューの最後に見せた表情、あのワンカットが全ての映画で、それが永遠に残る映像になりました。
最後のニクソンの衰えた姿も印象的でした。70歳のフランクさんまだまだ頑張ってね!しかしいい声ですねぇ。