舞妓haaaan!!!

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監督  水田伸生
出演   阿部サダヲ、堤真一、柴咲コウ、伊東四朗、吉行和子、小出早織、キムラ緑子、植木等、北村一輝、真矢みき、生瀬勝久

「ア・ハ・ハ・・・」と、書く前から照れちゃいますが、この映画一人で見に行く私ってどうよ?
大体チケット売り場に近づきながら「まいこはぁぁん一人」って言えるのかしら?って、いやそれでいいのかな?わかるよね?もっとテンション上げるべきか?なんて悩まなきゃいけないなんてね。
で結局、当たり前のように?落ち着き払って(顔をしただけ)「舞妓はん一人」とすまし顔。「はい、18:30の舞妓はんでよろしいですか?」
「ほっ!」みたいな!
だから私の方も始まる前から準備は出来ていた?んだけど・・・顔ぶれから身構えてはいたんだけれど・・・のっけからのあのテンション!一人で笑い転げている私に頭の横チョにいるもう一人の私が「ツイテケテンジャン、ヨッ!!!ワカイネ!」自画自賛の嵐!
そのくらい自分を引っぱり上げないと太刀打ちできません。この時点で私今体調良いんだ!と確認。それにしても笑った!笑った!
ここのところコメディアンのちっともコメディと思えない映画に溜まったフラストレーション一気に解消。ただ乗れただけかもしれない?それでいい!
やるならコウでなくっちゃ!コウといえば柴咲さん、こんなにいいと言うか素晴らしい女優さんだったとは!面白いキャラクターだなとは思っていたのですよ。仏頂面とべそ顔と恨み睨み顔が実に似合うお嬢さんだ!と思っていましたからね。でもサダヲさんのあのパワー、ビタッとあの顔で動ぜず受けるパワーも並々ならぬ・・・底力・・・京の花街の水で洗うと?あんなにきれいになるの?って思わせるのも彼女の力!あ、それは実力か。橋の上の彼女は本当にきれいだったもの。
それにしても色々な面白さが満載だったなぁ!
阿部さんのパンツ一丁姿。あの年であの動きが出来る凄い能力を秘めているのに〈だって、あの動き〉あの子供っぽい?男を感じさせない?軟体動物風柔らかさはどこから来るんでしょうね?
真矢さんのミュージカルシーンのおかしみ。宝塚じゃ絶対ない笑いだよね?でもご本人は絶対「やったぜ!」気分だろうな。
微妙に大好きな?北村さん!あの顔と声と科白に私までよじれまくりました。
伊東さんはともかく吉行さんまで絶対思いっきり楽しんでいたんでしょうね・・・と、思わせる快作!ですよ。
阿部さんと堤さんのトップテンションの底上げをしていたのは全ての出演者たちのガッチとしたしかも絶対楽しんでいるな?と思わせる演技でした。だから、遠慮なく笑いたい放題笑いました。
あの先輩舞妓さんをしていたのは本物の舞妓さんだろうか?女優さんだろうか?と迷っているのですけれど。
個人的には神戸の震災の翌年から二年だけ住んだ京都のあそこだ!ここだ!と楽しめたのも嬉しかったな。先斗町の歌舞練場にも八坂の歌舞練場にも通いましたよ。でもバブルのはじけたあの頃、京都のお茶屋さんも一見さんお断りなんて言えなくなったと、一見さんOKの店が出てきたと話題になっていたんだけど、また景気が上向いて元にもどったのかな?これこそ京都の底力!
それに旦那の大好きだった植木さん(旦那は植木さん、私はハナさんが贔屓でした)の粋な姿を目に焼き付けてこれたのも嬉しかった。
ただね、あのラーメンのアイデアでは社長賞無理です。うちの近くのラーメン屋、あのシステムなんだけど不味いったら・・・あー、これは私怨でした。無理でもいいのよ。一途ならいいのよぉー。
時にはブレーキを忘れて突っ走るのもありよ~!
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間宮兄弟

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監督  森田芳光
出演  佐々木蔵之介、塚地武雅、常盤貴子、中島みゆき、沢尻エリカ、北川景子、戸田菜穂、岩崎ひろみ、広田レオナ、鈴木拓

予想していた通り、ふうんわりして優しくて楽しくて居心地のいい空気が漂っていました。笑っちゃった!
何がいいってともかく彼らのお部屋!
いいな、いいな、そのまま、そこに、引っ越してしまいたいくらいでした。
居心地のいい関係は居心地のいい場所にこそ生まれるのですね。
兄弟の関係がしっくりいっているのがあの部屋の使い方でとてもよく分かりました。
こどもの時からずうっと変わらずにお部屋で枕を並べて眠っているのでしょうね。
二人でビデオ見ているところ、銭湯と湯上りのシーン、思い出すだけでふっくら笑みがこぼれます。
こどもたちに専用個室を与えるまでのわが息子たちの事を思い出してしまいました。個室やらなきゃよかった?
そう、我が家も丁度同じ年頃の二人の息子がいますからね、ついわが身に引き比べてみてしまいました。
みゆきお母さんがホッコリ言っていたとおりです。
母が望むのはこの世にたった二人の兄弟ですから「ずうっと末永く仲良くしていってね!」これだけです。
話がそれましたが、あのシチュエーション、ほんとだったら異常かもしれませんけれど、二人の素直な誠実な思いやり溢れる性格で、全然不思議は無かったですね。むしろいいなぁ・・・このまま永遠に二人にはこうあってねって言っちゃいたい感じ!
商店街でのお買物も大丈夫、いい関係が築かれていそうですし(レオナさんの薬屋さんでの情景は子供の頃の商店街光景を思い出させられて秀逸?)挟み込まれる職場の彼らも穏やかでちゃんとしていて過不足なくていいでしょう?ちゃんとパーティも企画実行できる人付き合いのほどのよさもグッド!係わり合いになる女性陣も多様で面白かったですし。決して二人だけで引きこもっている兄弟ではないのですね。そして何よりお母さんとしての私は実家里帰り風景とお誕生日のエピソードにはグググッと来ちゃいましたし・・・いいなぁ・・・いいよぉ・・・でもいいのかな?この場合はいいんだよ!
酔って帰ってきたおにいちゃんの世話をするところ・・・奥さんみたいでリアル可愛い!弟。
出張先から弟に電話して「1日の終わりに電話できる人が居てよかった!」とにっこり可愛い!兄。
ぼったっくりにあって憤慨しまくって帰ってきた弟をしっかり抱きとめる兄にプシュッと怒りも悔しさも抜けていく二人の可愛さ!
なんともお互いへの甘えと信頼の可愛さが際立って見えましたけれど・・・子供の頃夕方おなかをすかせて帰ってきた父が母に風呂に入ってご飯になる前に小さな塩結びを作って貰っていた懐かしい光景が思い出されました。「これが大好きだ!」と何時も父は言っていましたっけが、あれは父の母への甘えだったかな?
銭湯とコーヒー牛乳!私にとっても対でしたし!
懐かしい甘さも、不思議なことに今は大昔に思われる両親の醸していた暖かさも感じられた楽しい映画でした。原作があるようですが、映像がこんなに楽しいと読むのはどうでしょうね?
もっともこんな楽しい兄弟、姉妹に溢れた日本ってどこか心配ですけれど・・・って?実際私の周りに多いんですもの。あそこの姉妹も、そういえば彼女の家の息子たちも家を出て行かないなぁ・・・40になるぞー?ソリャア居心地がいいんだもの・・・。あの姉妹もひょっとしてこの素晴らしい兄弟の影響を受けて?二人だけでホッコリ家庭を築いちゃうかもしれません?
平和平穏気安く居心地良く生活するという点では最高に楽かも知れませんがねぇ?
佐々木さんとのコンビ最高で塚地さんは凄くよかったけれど、最後の鈴木拓さんの表情にもおおいに笑わせて頂きました。アリガト!
これで豊洲のアンコール上映、私の鑑賞予定は完了です。淋しいな、又やってほしい!
うちの近くにはビデオ屋さんは無いし、有ったとしても劇場で見るのが好きだから。
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名犬ラッシー

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監督  チャールズ・スターリッジ
出演  ピーター・オトゥール、ジョナサン・メイソン、サマンサ・モートン、ジョン・リンチ、ステーヴ・ペンバートン、ヘスター・オジャース、エドワード・フォックス

予告編でちらりと見た老人・・・あれは紛れも無くピーター?
となれば、見ないわけにはいきません。それに何よりラッシー懐かしいですし。
素敵な人が素敵に年老いているのを見ると元気をもらえます。嬉しいですよね。
「おしゃれ泥棒」から40年。最近では「トロイ」くらいしか殆ど私は見ていないのですから、途中がどうだったのか本当の所は知らないのですが、それでも銀髪になったものの、白い肌に昔と変わらぬ青い目が輝いて・・・恰幅の良いイギリス貴族をわがままに風格を見せて演じていました。いい味がありましたね。
子供と犬を向こうに回してなかなか負けていなかったですね。
これが存在感よ!と、圧倒的に贔屓目の私ですが・・・実際そうでした。
さて、物語ですが、大昔TVで見ていたドラマはアメリカの話だったと思っていましたが、原作はイギリスだったのですね?(あのTVドラマ、DVDで見れるのですね)
いかにもアメリカ的な物語だと思っていたのですが、考えてみれば犬を愛することにかけてはイギリスの方に1日の長がありますよ?
狐狩りのいかにもイギリスらしい風景から物語りは入っていきましたが、イギリス貴族(領主)はまだあんなことしているんですかね?動物愛護運動があんなにも盛んな国で?
炭鉱が閉山する頃といえば4・50年くらい前の舞台設定でしょうか。それでもその光景には犬がいかにも生活に馴染んでよく訓練されて人間と共存している感じがリアルでした。
わがマンションのおじいちゃんやおばあちゃんに抱かれて夕方中庭に散歩に出てくる犬たちと違って、映画の中の犬たちが生き生き堂々としていて羨ましいようでした。
「犬って本来これだよ!」と頷いてしまいましたね。
イギリスの炭鉱の町も「フラガール」で見た常磐の風景と酷似しているところがあって、日本もイギリスも炭鉱の町では同じような時代を通り抜けなければならなかったんだなぁと感慨がありました。
ちょっとひ弱で印象の薄いラッシーの飼い主の少年より、貴族の孫娘の方が生き生きとして利口で行動的でちょっぴりおじいちゃんに似て頑固そうで生意気で魅力がありましたね。
コリー犬は表情がちょっと淡々と?悲しいっていう感じしません?
そのせいかラッシーの困難な旅そのものより、途中で会う青年と娘とか小人の犬への愛情が素敵に印象に残りました。銃に追われたり、野犬狩りにあったり、色々有った割にはラッシーは淡々と800キロもの旅を続けていたような?
何よりハッピーエンドが嬉しい映画でした。
我が家の利口でハンサムでおとなしかったシェットランドのコロが懐かしくって堪まりません。それにしてもラッシーってずーっと男の子だと思っていましたよ。
「犬は人間の言うことが分かるのに、人間は犬の言葉が分からないのに・・・」本当に!うちのコロはうちの男の中で一番忍耐強かったなぁ・・・と、思い出しました。
ラッシーを買った貴族の館へ行く列車が地図の上でスコットランドのエディンバラを越え、アバディーンを越え、インヴァネスを越えてさらに北へ向かうのを見た時、わくわくしました。何時かは行って見たい憧れの土地です。でもどうやら撮影はアイルランドでしたらしいですね。
映画で見た美しい山河がスコットランドだったらいいのに、それにあの湖もネス湖だといいのに・・・ネッシーがいましたよね?
スタッフの中にローレンス・オトゥールという名を見つけました。
いかにも「アラビアのロレンス」を演じた人の息子!という名ですが?
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麦の穂をゆらす風

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監督  ケン・ローチ
出演  キリアン・マーフィ、ボードリック・ディレイニー、リーアム・カニンガム、オーラ・フィッツジェラルド、メアリ・オリオーダン、マアリ・マーフィ

最初から最後までこんなに救いの無い映画ってあっていいのだろうか。70年前から今に、いやもっと以前からズーっと続いている事実のほんの欠片に過ぎない提示なのに・・・。
言う言葉も、考える脳細胞も、この映画のまえでは凍結してしまう。
しかもこれはまさしくイギリスはアメリカ、アイルランドはイラク!
「イラクは内戦状態」でしょ。アナンさんじゃなくとも。
強国の弱国にすることは同じパターンの繰り返し。そして弱国が陥るパターンも歴史が見せるとおり。
そのパターンを兄弟の仲に凝縮して、映画は不滅になったかな?
この監督の作品は初めて。今この作品ということはやっぱりイラク!映画が整理して見せたあの時点より70年余りたった今がIRAを含めてイギリス・アイルランドの状況が良くなっているわけでも無いようだし、とにかくその歴史すら外部の私たちにとっては理解の他というしかない入り組み方なのだ。何百年に渡って侵略され続けた国と侵略し続けた国の収拾の付かない惨めな憎しみの溢れる現状。丁度パレスチナ・イスラエル問題をどうしたらいいのか分からないような。
そしてイラクもそうなっている現状。
人はせっせと解決できない憎しみを紡ぎ続けているんだなぁ・・・と思った時に、省みられるのは日本の場合は中国・朝鮮半島の問題。
これ以上複雑に未来に残さないように・・・と、考えるべきだ・・・と、きっと多くの人が思っているのだろうに。
戦っている時、相手が強大なイギリスだった時の男たちの顔は輝いて魅力的に見えたのに、内戦になったら全ての男がまるで顔を上げられないように下を向いてしまったところが本当に切なかった。
「何故男は戦うのか?」以前に「何故男って戦う時に光が当たるように見えてしまうんだろう?」ということを考えなくちゃ?その光はまがい物で絶対的な間違いなんだよって思うのに。
悲しい民には美しく切ない歌があるんだなぁ・・・大地はこんなにも美しいのに。
受け取りたくないメッセージってあるよねぇ。
映画を見ているだけの私を許してくださいって、誰かに言いたくなる私がいるのよ。誰にも言えないし、何にもならないし。
ツィードの背広は本当に労働着だったのね。ツィードの上着を着て働く農民、馬の世話をする小者、トレンチを着て野に伏すゲリラたち・・・背広を着て働きすぎる男たちのDNAはこんなところに?
それにしてもまたしても今、この時、この日本の平和を大切に思い、維持できるよう・・・ここから始めて世界へ広げられたら。その平和も一皮剥けば風前のともし火状態?朝鮮半島を見、アジアを見、そして過去を見る。これが大切!
その意味では「父親たちの星条旗」に次いで「硫黄島からの手紙」も見るべきかも?!

キリアン・マーフィは一目見ただけで「あ、「真珠の耳飾の少女」のハンスだ!」と分かるくらい特徴的な顔の人ですが、あの映画では奇妙な顔という印象が強かったのに、この映画では妙にあの土地と溶け合ってインテリジェンスと民族性を体現しているようでした。役柄と俳優が見事に共鳴しているといった感じでしょうか?彼はアイリッシュ?
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地下鉄(メトロ)に乗って

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監督 篠原哲夫
出演 堤真一、岡本綾、大沢たかお、常盤貴子、田中泯、吉行和子

原作を知っている作品の映画化はいつも葛藤を引き起こしますね。
でも、やっぱり見ちゃうんだなぁ。
さてと、何が一番違ったでしょう?
見終わって一番に思ったのは「女」というものをどう思っているの?でした。
男に優しいものを描くと女は割りを喰わなくちゃならないの?
3人、いや4人の女性・・・本当に幸せだったのは誰でしょう?
いえ、一番可哀相だったのは誰でしょう?と問いますか。
吉行さんの演じた主人公の母?
愛した人には戦死されて、お腹に残された子供には自殺されて、大成功した(成り上がった?)夫には虐待されて別れ、冴えない次男と暮している上に多分その息子の不倫にも気が付いているから一緒に暮している嫁には後ろめたい。
常盤さん演じるみちこの母?
愛して戦後一緒に生きぬいた人には妻子がいて、とうとう一緒に暮すことも無く世話されることも無く、意地を貫いてひとりで生き抜き、子供も結局は流産してしまう。
岡本さん演じるみちこ?
生きている時は愛人で、好きになった男は腹違いの兄で、その兄のために自分の存在を抹殺しようと決意しなければならなかった?
長谷部の妻?
夫の愛人の存在も知らず、姑と狭い団地で同居して、パートで家計を遣り繰りして夫の留守がちの家庭を支えている。
映画の始まりから終りまで沢山のタイムトリップがあって、過去が凝り固まった愛憎を解きほぐしていく形になっているのにこの女たちは物語から置き去りにされたままだったような・・・
勿論みちこさんは余りにも哀れな存在に描かれているけれど・・・勝手に男の守護天使なんかにされては叶わないわねぇ、みちこさん!
岡本綾さんが本当に消え入る風情の女性を好演していたからなお更。
好演といえば常盤さん、蓮っ葉な粋ないなせなお姉さん堂に入ってたわ。
主人公が優しい弟に自分の厭なもの?を押し付けっぱなしで勝手に生きてきた男と見えてしまったのは映像の力だろうか。
本で読んでいる分には彼の事を理解できたような気がして「よかったね・・・」とでも言ってあげたくなるくらいだったのに、みちこと抱き合う生の姿を見てしまうと、こんないい加減な男に「過去を知る」という恩寵がどうして与えられたのか?とすら思ってしまう。
勿体無いじゃない!もっとそれに値する人が他に幾らでもいるでしょうに、何で彼なのよ・・・ってね。
そこで「ああそうか、恩寵が与えられたのは戦中子供を助けた、良かれ悪しかれ一生懸命生き抜いた父親にだったのか!」って思ったりして。いや、でも女に手を挙げる男なんだぞ!
だけどやっぱり、みち子さんにとっては冗談じゃないわよ、こんな「真実」見せられてこんな選択させられて・・・。あんな男たちのためによ?
本でオブラートに包まれていたものが脚本に整理されたら男の童話の我が儘さがそそけたってしまったという印象なのだ。
だけど過去を振り返る、過去を見る、過去に浸るというのは確かにちょっとしたカタルシス!思い出は絶対に甘い!許しはもっとイケル!
その点でこの映画を好きだという人も多いだろうな・・・とも、思うけれど、同じ「懐かしいなぁ!」でも「3丁目の夕日」との決定的な違いは真底を流れる暖かさに無垢なもの有るか無いか、傷つく人がいるかいないか、かもしれないなぁ。
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マッチポイント

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監督  ウディ・アレン
出演  ジョナサン・リス・マイヤーズ、スカーレット・ヨハンセン、エミリー・モーティマー、マシュー・グード、ブライアン・コックス

この映画は魅力的でした。私にとっては、ロンドンとジョナサンの2大魅力の威力です。
ロンドンが楽しめました。これが一番の収穫!
二番は「俳優を見出す人の眼力」、敬服しちゃいましたよ。
あの目と唇だけのやせこけた少年(「ベッカムに恋して」では)がこんなに陰のある魅力的な目を活用?するうーん、なんと言えばいいのかなぁ・・・古い言葉で「色悪?」を素敵に演じる俳優さんになるのですから。
音楽も上流階級の雰囲気を盛り上げるのにとても効果的だったと思いますが、「耳に残るは君の歌声」の印象が強い曲の多用で、私のイメージが分断されたのが一寸きつかったです。途中でジョニーとクリスティーナ・リッチの顔が唐突に浮かんできてしまうんですもの、参ったなぁ。
前半はジョナサン演じるクリスが欲と色の二股を一目散に追い求めるエネルギーと、スカーレット演じるノラの魅力でどうなるのだろうと息をつめて展開を追っていました。ジョナサン魅力的になったなぁ・・・でしたし、自分の魅力への自信たっぷりのノラの存在が見事だったし。
実際スカーレットにはそれだけの魅力があったので、私はテニスボールが「色」の方に落ちるのかと思っていました。どんな風に?
ところが妻が折角?女の魅力を失っていくという展開なのに、(妻の実家の)家庭生活にはどっぷり縛り付けられるし、当然・・・でしょう?
ところが愛人になってからのノラは男にとっては結婚をせっつくただの口汚い「猛烈手に負えない女」の見本になってしまって・・・このあたりでなんだ!って感じでしょうか。
よくあるパターン、よくありすぎるパターンになってしまって「こりゃー全く、しょうがないねぇ」・・・っと、ノラの死を予感してしまいました。
ノラはせっせと墓穴を掘っていましたよね?
自分の魅力に自信のある「男を翻弄できる徹底的に利巧な悪女」になれる素質満点なのに・・・惜しい!?
これじゃぁよくある男の「結婚したい女・愛人にしたい女」という週刊誌バージョンじゃないのって感じでした。
だからこのあたりで一寸期待が薄れたのですが・・・それで終らないで「いやいや面白かったね!」、になってくれて、早く行って並んだ価値があったとほっとしました。
「運」?
「結局真の悪人は男しかなれないんだ!」・・・と、思いましたね・・・?
彼にとって「罪」は生活の手段に過ぎなかった?
「罰」が控えていても?ボールがあっちに落ちる可能性はいつもあるわけでね。
それに一寸感服!クリスは言葉を知っていましたね。誰にでも的確な言葉を掛け、確実に好意を物にしていました。警察でもね。試合を組み立ててましたよ。
「罪と罰」愛読している頭脳的攻撃的テニスプレイヤーには「罪も罰も運次第」のはずは無いってことでしょうか。
結婚指輪の使い方で上手くドンデン返されちゃって・・・結構濃密に物語を楽しめました。絵ができてましたねぇという感じ!でした。
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ミッション・インポッシブルⅢ (M:i:Ⅲ)

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監督  J・J・エイブラムズ
出演  トム・クルーズ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ジョナサン・リス=マイヤーズ、マギー・Q、ミシェル・モナハン、ヴィング・レイムズ

あまりこういう映画については書くことは無いのですが・・・だって、そうでしょう?
「凄くスリルがあって!スピードがあって!とっても楽しめたなぁ!面白かった!!」
って書くともう十分言いたいことは伝わったかな?って感じですから。
全くその通り!でした。
今回もトム・クルーズファンの友人に誘われました。
私はトムのファンではありませんから本当はどっちでもいいのですけれど(鼻が一寸立派過ぎません?私の劣等感?)、彼女のおかげでこのシリーズちゃんと皆見ています。
それで本気で楽しんでいます。
好きです!
昔のTVのシリーズが好きで見ていましたから、最初「見ていいんだかなぁ?どうだかなぁ?」と迷ったのですけれど・・・「Ⅰ」が意外な展開だったので、「これはこれで楽しめるぞ!」とまぁ、いつもの伝で(私は大抵楽しめちゃいます!)来るのを楽しみにしているシリーズの一つになってしまったというわけです。
あの音楽を聞くと若かりし頃の自分にパタッとスイッチオンしちゃうようです。
なぜか私の友達にはトムファンが多いです。同じトムなら私はハンクスの方が好きですけれどね。
それはそれ、これはこれというわけで、夏休みの男の子が多い映画館で楽しんできました。
おばさんにはトム・クルーズファンが多いので?おばさんもいつもどおり多かったのですけれど・・・でもこの映画の事をことさら書くつもりは無かったのです。
先回ジョナサン・リス=マイヤーズの事を書いたので、ヤッパリ補足しておくべきかなぁ・・・と。
この映画でジョナサンはそう見せ場は無かったのです、はっきり言って、残念なことに。
でも私が見た前2作より身体もがっしりしたようで「着実に大人になって、成長しているよー!」って、書きたかったのです。
彼を知らないという友人に「ジョナサンに注目してよ。みっともないと思ったかどうか聞かせてね?」って言っておいたので、映画が終った後の彼女の最初の科白は「分かったよー、でもちっともみっともなく無かったよー。悪くないよー。」でした。
そう私も「顔が纏まってきた?なぁ!」という感じを受けました。
この映画で初めて彼を見たなら、きっとみっともない子だなぁ・・・なんて思わなかったでしょうね。
彼を見つけ出した人に拍手を送りたいものです。同じ意味でケビン・ベーコンを見出した人にも!
大人に成りかけの男の子ってこういう「危うい時」があるのでしょうか?
トムさんのアクション、凄く新鮮って言うわけでもないのですが、川筋を全力疾走するところなんか凄く感心したくせに(全力疾走なんかこの30年?もっとかなぁ?したこと無いもん)、友人も私も思わず笑ったりして・・・本当にサービス豊かな映画で楽しかったなぁ!ハラハラもドキドキもしたし、乗り出したし!彼は絶対退屈させませんよ。あ、最近では「宇宙戦争」を除いて。
そういえば、太った悪漢って、普通の悪人よりひときわ不気味に恐いのは何故でしょうね?そう思っているのは私だけ?
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