ジェイン・オースティン 秘められた恋
映画タイトルINDEX : サ行 152 Comments »監督 ジュリアン・ジャロルド
出演 アン・ハサウェイ、ジェームズ・マカボイ、ジュリー・ウォルターズ、マギー・スミス、ジェームズ・クロンウェル、ローレンス・フォックス
「高慢と偏見」は大好きな作品であるし「エマ」も今でも時々読み返す作品で、ジェイン・オースティンには興味がある。
私の知っていることは少なく、彼女の私生活はこんな素晴らしい作品を書いているにもかかわらず余り知られていない。
そんなところがこういう映画が出来る余地かも知れない。
シャーロットやエミリのブロンテ姉妹と同じように、イギリスの田舎で静かに余り知られることもなく亡くなった人だ・・・と、思っていた。
この映画は余りにも「高慢と偏見」に結びつけて彼女の人生を描いているような気がして、少し手軽な印象を受けなくも無い。
それでもファンとしてはジェインがエリザベスのような生気溢れる女性であると思いたい気持ちも確かにある。
知らないことは書かない、知らないことは書きようが無い・・・そういった性格を彼女の作品は匂わせている。つまり彼女の作品の中にはその頃のイギリスの社会情勢がどうだったかなんて全然書かれてはいないけれど、彼女達の階級の生活がどんなだったかどんな人がどんな風に生きていたかは事細かに伝わってくる。彼女は身近な人々とその社会を丁寧に観察して、共感と愛情をユーモアを持って描き出している。だから本物のジェインは映画の中のジェインのように確かにこんな田舎でこんな家でこんな兄弟に囲まれてこんな風に利口で愛されて・・・それでも金か地位のある人との結婚という2文字に追われていたのかもしれない・・・と思えたことも確か。
だからアン・ハサウェイのジェインはあの時代の知的で生き生きとした個性の際立った女性を描き出しているという点で好感が持てた。勿論アンさんは大好きだし、彼女の良く動く生き生きとした表情はジェインを魅力的にしていたのだけれども。それでも、彼女の英語がイギリス英語になっていたのかは私には窺いようも無いけれど、彼女のイメージが余りにアメリカ人的であるのでおきゃんなアメリカ娘のようで・・・混乱させられた。お父さんがクロンウェルさんであったしね。彼はエリザベス女王の夫を演じた時も(アメリカ人じゃなくてさ、英国人を使えなかったの?)と、思ったし。あ、私もいい加減だ。「プライドと偏見」ではドナルド・サザーランドのお父さんを受け入れていたのに・・・。どうせなら純イギリスで映画仕上げてもらいたかったなという気も残る。
あの時代のあの階層に生まれた女性には自分らしく生きるのは本当に困難だった。もっともあの時代は日本もどこも似たようなもので女性は大変だったのだけれど。なんて楽な時代に生きているのだろう・・・私達は・・・と、今旦那と派手に?喧嘩口論した私は思っている。勿論エリザベスだったら正しくユーモアを持って夫を諭し?言いくるめていなし?こんな不毛な口論に発展させるバカはしないだろうな。
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