太平洋の奇跡―フォックスと呼ばれた男

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監督 平山秀幸 

出演  竹野内豊、ショーン・マッゴーワン、井上真央、中嶋朋子、山田孝之、岡田義徳、板尾創路、光石研、唐沢寿明、阿部サダヲ、トリート・ウィリアムス、ダニエル・ボールドゥイン、近藤芳正

「硫黄島からの手紙」を見ちゃった後でこの映画の感想を書くのは正直ちょっとつらい。じゃぁ比べなければいいじゃないかと自分でも思う。しかし、あまりにもシチュエーションが似ているので…あの頃南方の島々に散開した日本軍の末路は結局敗戦だったのだけれど、その島々でその島々での玉砕投降があったということなのだろうが。

その島の一つサイパン島ではこのような大尉がいて、このような抵抗と投降があった…というのは事実に基づいて描かれたのだろうが。 その淡々とした描かれ方と、投降の時の美々しい姿?とが妙に実感を失わせた。

現実にあれほどあの頃日本を知っていった(しかも高く評価?していた)米兵が実際にいたのだろうか? そしてあの戦時真っ最中の米軍にあのような隙があったものなのか?

実際の時間の流れが凝縮されてしまってどれくらいの工夫された?抵抗をしたのか?いまいち伝わってこなかった。 

唐沢さんが面白い役柄をのびのび演じていたのが小気味よかったというのが唯一小気味いい見終わった後の思いだ。

戦争の実感の薄い作品に仕上がったのは、米軍の妙な理解過剰と日本兵たちの小奇麗さにもよるのかもしれない。

 

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ヒアーアフター

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監督  クリント・イーストウッド

出演  マット・デイモン、セシル・ドゥ・フランス、フランキー・マクラレン、ジョージ・マクラレン、ジェイ・モーア、     ブライス・ダラス・ハワード

 

感想をアップする前に、東北関東大地震が起こってしまい、この映画の上映が中止されたようだ。 だから迷ったが、これはもともと私がノートに着けていた感想録を自分の記憶用に書いているものなので載せておこうと思う。 

イーストウッドさんの長い映画人生はどんな映画で締めくくられるのだろうという興味はどうしてもあるので、彼の映画は見ずにはいられない。出演していてくれればもっといいのに…と思っている。しかしこの映画はTVなどで流される広告を見ていると…超能力者とあの世を見てきた異常体験者?…怪しげな映画になりそうな危うさがあるような気がして、見に行く姿勢としてはちょっと引けていた。コナン・ドイルの晩年とか…アガサ・クリスティの作品の霊能者とか降霊の集まりとか…あの頃ってそういう流行?があったのかなぁなどと思うけれど…なんで今?みたいな。でもだから今?なのか、とも思ったり…(なんでか)霊能者の青年と、死後の世界を垣間見てこの世に戻ってきた女性と、頼り切っていた双子の兄を突然亡くした弟と…。それぞれ全く違う状況下にあって、本来なら接点のあるはずのない3人の人生が、ある時偶然交差したからドラマになったのだが…はたしてその出来事に神か霊か何かの力が働いたとして、それは運命と言えば事々しいが、偶然と言えばみもふたもない。3人が3人、ともに出会いによって癒されたというか、生きる力を得たということで、だからその偶然がドラマになった…ということだな?と理屈っぽく思ってみた。 すべての小説や映画は出会いのドラマだともいえる。時と人が、人と人が、何かと何かが。 そういう意味では間違いなくこれはドラマだけど…と、なんだかまだ憮然と思っている。マットさんがどんどん人の好い気の弱い中年の男の体になっていくようで…妙に心配。

愛する人

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監督  ロドリコ・ガルシア出演  ナオミ・ワッツ、アネット・ベニング、ケリー・ワシントン、ジミー・スミッツ、サミュエル・L・ジャクソン、チェリー・ジョーンズ、S・エバサ・マーカーソン、デヴィッド・モース 

最終日に滑り込みました。なかなか行けなくて…でも見逃さなくてよかった!と思えた映画でした。言葉ですよね、カギは。 人と人の間に垣根を作るのはしゃべりすぎるよりしゃべらないことに問題があります。 理解は言葉を尽くさなくては!と、改めて思いました。語らなかったばっかりに傷つけた人をその傷の中に置き去りにし、一つ言葉を吐き出さなかったために大事な人を見失う。語られなければ新たな局面に立つことはない。 それは、語ることはもしかしたら悪い局面を開く可能性もあるかもしれないが…語らないままでそのままの現実の辛さの中にいつづける苦しさより、語ってから後悔する苦しさより、ましなのかもしれない。                                             この物語の中では、母と娘は会うことはかなわなかったけれど、語ろうとしていたという意思は伝わったのだろう。だから語られなかった言葉に救われる。 生む性の女性たちの心がさまざまに依怙地で頑固で主張していて…それでも自分の生き方を見出そうとする意志と強さに慰められもし、勇気づけられもする。 そんな映画だった。 

ジーン・ワルツ

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監督  大谷健太郎

出演  菅野美穂、田辺誠一、大森南朋、西村雅彦、白石美帆、南果歩、浅丘ルリ子  、濱田マリ、風吹ジュン

なんだかんだと言いながら?言ってない!私は海堂さんに忠実です。 作品もせっせと読んでいるから、友人からこの映画か「毎日母さん」か「ソーシャルネットワーク」を見に行こうといってきた時、迷わずこの映画をあげました。 でも残り二つも見たいことは見たいですが。海堂さんの作品の中では一番小説としてまっとうだ!という気がしています。 正面切っておちょくらず斜に構えず笑いも取らず…っていう印象があるんです。 もっとも最近ボケが進んできて読んだ片端から忘れていく傾向が顕著になりつつあります。 今度はこの物忘れからの…病?について書いてください。寄り道はそれとして「books memoranda」にあらかた書いちゃているから。 映画も田辺さんの7・3分けが笑えたくらいで、まじめに作られていました。どうやっても子供が増えていかないってことは政府の打つ手が間違っているってことですよね? お金でつられるか?子供を育てるのはお金だけじゃないんだからね。 おばさんたちは寄ると触るとこの話題ですよ。 社会が変わらなくちゃ…医者を育て、生活を保全し、愛情を育てる…どうしたらいいんだろうね?って。 でもそれって私たちが母になったころは当たり前にやれていたことなのに…なんでだろう?自由と権利と義務は並び立たないのかね? そうじゃないでしょ、子育てが喜びだって信じられないんじゃないの? 私たちが育てた子供たちが…そうだってことは…? まぁ私たちが作ってしまった社会がいけないってことか? どこをどう直せば子供が育つ社会が当たり前にできるんだろうね?色々考えちゃった映画でした。問題が山積みなのはわかるんだけど、それを一個一個克服していく道の遠さよ。 でもだからって手を抜かないで政府よ、本当にいい手を気長に続けてください。祈っていますよ。                             しかし風吹さんて本当に自然につかえる女優さんですね。 こんなにいい人いないんじゃないかっていう温かみがいつも見事です。(2011・02・16)

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