シルク

映画タイトルINDEX : サ行 258 Comments »

img_0005.jpgimg_0006.jpg

SILK SILK
ryuichi sakamoto 坂本龍一エイベックス・エンタテインメント 2007-12-12
売り上げランキング : 8569Amazonで詳しく見る
by G-Tools

絹 (白水Uブックス 169 海外小説の誘惑) 絹 (白水Uブックス 169 海外小説の誘惑)
アレッサンドロ・バリッコ 鈴木 昭裕白水社 2007-12
売り上げランキング : 63981Amazonで詳しく見る
by G-Tools

監督  フランソワ・ジラール
出演  マイケル・ピット、キーラ・ナイトレイ、アルフレッド・モリナ、役所広司、芦名星、中谷美紀、國村隼、ケネス・ウェルシュ、本郷奏多
見終わったとき、夢のような映画を見たという気分でした。
エンド・ロールの間も心をその夢の中に憩わせるような美しい音楽が聞こえていました。
この映画の夢感、憧れ感、浮遊感の源は美しい映像とこの音楽だったんだと思いながら座っていました。
予告編から受けた印象で少し見るのを躊躇っていたのですが、映画は違うものでした。
外国映画で日本を描くときの違和感は時に非常に不愉快です。
スタッフの中に日本人の名前を見つけたときなどはもっと不愉快です。「何で正す努力をしなかったんだ?」って思うからです。
でもこの映画は日本をきちんと描く意志は、はなから無かったと思います。(それにしてはいいほうだと思います) 媒介したのは絹だったのだから極端に言ってしまえば中国でもタイでも良かったんです。
要するに男というものは本当に大事なものを手に入れていながら、憧れに生きる者だと言う事を描きたかったように思えます。
実生活の中にあるある種の倦怠感が男を冒険にかき立て、憧れにいざなう。異国の少女の唇や肌やエキゾチックな不思議なとらえどころのない魅力はそれそのものが目的ではなかったのだと思いました。
男は「山のあなたの空遠く」それが遠くにあればあるほど憧れがかきたてられたのです。
向うに居ると残してきたものに思いを寄せ、帰ってくると後ろめたさに愛を語りすぎ、尽しすぎ、相手の不安を掻き立ててしまう。
そして自分の心もまた不安と憧れの間に落ちる繰り返し・・・。
しかしこの場合利発な妻はその夫を理解している。
彼を支配し、衝き動かしているのは異国の特定の女そのものではなく遠く憧れる心そのものだと。
妻からの曲折を経て届けられる手紙に男は知る・・・という形ですが、多分男は男を男たらしめた芯にあった憧れをも失ってしまったのではないかと気の毒でもありました。
男は失って初めて自分の運命の最高に大事な者とその価値を知る・・・まぁ、そういってしまっては男が可哀相かも。
あの庭を埋める百合は香りのない山百合でしょうか、それとも?
妻のために美しい庭を作る夫は心の底ではそれと知らずに愛を尽していたのかもなぁ・・・なんてロマンチックな気分にどっぷりつかってきました。
そしてあの日本の雪景色に妙に郷愁を誘われてしまったのは何故でしょうね?
  

Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!

映画タイトルINDEX : マ行 395 Comments »

bean21.jpg  bean1.jpg

監督  スティーヴ・ベンデラック
出演  ローワン・アトキンソン、エマ・ドゥ・コーヌ、マックス・ボルドリー、ウィレム・デフォー、カレル・ローデン、ジャン・ロシュフォール

映画館でこの予告編を見た時「旦那が次に行こうって言うのはこの映画だ!」と思いました。
思いっきり笑えないと「損をした!」と思うタイプ?
もう随分昔ですよね、TVで「Mr.ビーン」をしていたのは。
あの頃は私も若かった!だから旦那の殆ど居ない夜中、このTVを見て一人笑い転げていました。
ある時珍しくこの番組に間に合って?帰ってきた旦那がこの番組のファンになってしまいました。
その時間に家に居れば見て、私より大声で笑いまくるのです。
でも、その頃、正直に言うとだんだんビーンは食傷気味になってきていました。やりすぎだよ!汚いよ!うー、疲れた!って感じでしょうか。
だから映画「ビーン」は見に行きましたけれど、笑うことは笑ったのですが、ビーンは私はこれで打ち止めにしよう!と、思いました。
鼻水なんかのギャグなんか、生理的にギョエッ!と不快でした。
これだけやられると見るほうも体力勝負だって思いました。
だから「Mr.ビーン」は付き合ってもらうんじゃなくて、しょうがない付き合ってやろうっていう、我が家では珍しいパターン!
ビーンの時からもう10年も経っているのです。コッチもあの時から10歳も年喰っているのです・・・付き合いきれるかぁ?でした。
が、なんと、「が」です。
私には10年前のビーンより今回のビーンの方がずーっと良かった!これなら体力無しで笑える!十分気持ちよく笑える!
勿論ビーンらしく?あの牡蠣のシーンは私は駄目だ!あの牡蠣を探ってしまった女性と一緒に心の中でギャァーと叫んでしまいました。     う、気持ち悪い!この手のが苦手です。
でもスピーカーを盗み出してのワンマンショーは大好き!
それに物語の大筋も気に入りました。
最後の大団円は私がこの11月行って来たばかりのカンヌの「パレ・デ・フェステバル・エ・コングレ」ですよ!あの海ですよ!
絶好のタイミングでMr.ビーンもカンヌへ行っていた?
あの少年もなかなか、あのウィレム・デフォーも笑えて・・・いやービーンも年取ったんだね?円熟したじゃないの・・・子供なりに?
取り越し苦労して損しちゃった・・・と,概ね安心して楽しく笑っていられた私でした。だから「Mr.ビーン」も多分お疲れ?多分お年?のようだからこれが見納めかもと実感して帰ってきました。

迷子の警察音楽隊

映画タイトルINDEX : マ行 56 Comments »

maigo1.jpg  maigo2.jpg

監督  エラン・コリリン
出演  サッソン・ガーベイ、ロニ・エルカベッツ、サーレフ・バクリ、カリファ・ナトゥール、

何がこの映画を際立たせているのか?
ふと考えてしまう作品でした。
最近おなじみの「凄い!どうやって撮ったの?」映画とは全くの対極にある作品。昨今こんな地味な作品もないでしょう。
丸1日の出来事、それもユックリとした時間の流れの中の。
景色も侘しい、何にもないと言っていい荒涼としてただ地平線が茫漠として思いっきり広く長く、空がとてつもなく大きい。奥に見えるのは山か砂丘か。
真っ青なその広い空の下から物語りは始まるのだけれど、このお揃いの空色隊服8人のエジプト人音楽隊、彼らのこの時の表情からして既に魅力的なのだ。飛行場でぼうっと迎えを待っている。
苦々しい不満、何とかするぞと言う悲壮、任せておけば何とかしてくれるだろうと言う安心、「え、俺にさせるのかよ?という不安」・・・人間的なそれらが幾何学的に無愛想な空港を背にして妙に危うい。それなのに、彼らはバタバタしない。時と地の上にポワーンと突っ立っている。       彼らのその感情は言葉にはならず表情だけで、その姿をすーーーっと引っぱって映画は進行する。
ここで既に私は彼らと心を一つにしている。
だから彼らの話すおぼつかない英語がアメリカ人の英語がちっとも聞けない私にちゃんと語りかけてくる嬉しさ!
最小限の意思の疎通。彼らと突然現れた彼らを受け入れた人々の間にかもし出される交流。なんと言うほほえましい長閑さだろう。余分な装飾がない。事態を唯受け入れ一番簡単な対応をするだけ。
女主人のディナのあの声!私は魅惑されてしまった。大地の上にしっかと乗っかった逞しくも強い声!それでいて素朴、飾らない。彼女の気持ちを真っ直ぐに伝える声。
彼女と隊長の短いけれど丁寧なやりとりが生み出す心の結び合いのなんともいえない可愛らしさ。
そして表情が出来ること!楽団の若い団員カーレドと女性と上手く付き合えないイスラエルの青年とのエピソードがなんともやはりほほえましい。素直な信頼がいつの間にか醸し出されて。
そして歌!もう一つの宿でのエピソード。あの困惑しきったシモンたちの顔と無言・・・そしてこぼれ出た「サマータイム」
音楽が皆凄く良かった!
ティナと隊長のレストランのシーンに流される曲、シモンの途切れる曲、「サマータイム」、ラストの隊長の歌、エンディングに流れる曲。演歌好き?の旦那のお土産にサントラ?と思ったのだけど。
この東京の反対側にこんな世界が横たわっているのだろうか?・・・と、世界の実情を殆ど忘れていた。特にこのイスラエルとエジプトの。そして帰ってきたらガザのニュースが流れていた。

銀色のシーズン

映画タイトルINDEX : カ行 2 Comments »
銀色のシーズン 銀色のシーズン
サントラ 佐藤直紀WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M) 2008-01-09
売り上げランキング : 751
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools
銀色のシーズン (角川文庫 は 35-1) 銀色のシーズン (角川文庫 は 35-1)
坂東 賢治角川書店 2007-12
売り上げランキング : 3165Amazonで詳しく見る
by G-Tools

監督  羽住英一郎
出演  瑛太、田中麗奈、玉山鉄二、青木嵩高、杉本哲太、國村隼、佐藤江梨子、田中要次

giniro1.jpg giniro2.jpg
雪国が好きで、雪景色が好きで、スキーやスノボーが好きで・・・そんなことはどうでもいいけどスピードが好きで・・・って言うならこの映画は見に行く価値が十分ある。居やそれよりもっといいかも。
札幌で2年間スキーを一緒に習っていた教室仲間の友人と見に行きました。この映画を見に行くなら最高の相棒です。見ながら彼女がこの映画見たくなった気持ちが痛いほど分かった!つもりです。
初めてスキーを履いてあのスキー場、朝里のスキー場の一番天頂に立った時の事を本当に懐かしく思い出しました。
眼下はクリスマスランドでした。暑寒別の山々が海の向うに真っ白に輝いて、朝9時のスキー場はパウダースノーに覆われて真っ白な中に姿の美しいトドマツ、カラマツが・・・
もう五年以上もスキー場には足を踏み入れていませんが、見ている間中行かなかったその年月が物凄く勿体無いことのように思われました。
「あー、何でスキー続けていなかったんだろう!」って。
もっともその後二人でディナーを食べているうちにすっかり元の木阿弥?シティウーマン?に戻っちゃいました。銀座で彼女との新年会も兼ねていましたからね。
やっぱりスキー場は遠くて、寒くて、危険がいっぱい。
昨年そういえばまだあそこでスキーをしている友人(もう68歳は過ぎている?)が高校生の暴走族に後ろから吹っ飛ばされて、背骨を傷めてシーズン棒に振ったってメールが来たのでした。
あの3人の兄ちゃんたち、どんな事情があろうとも、あれは迷惑行為そのもの。危険運転!そのものですからね。言い訳は許されません。
ゆめゆめ夢を見るべからず!あれは「世界最高峰のスノースタントマンのお仕事だ!」と見に行ったスノボーかじり坊や&嬢やには心してもらいたいですね。
でもそれをちゃんと心に留めた上は、思いっきりあのスピード感をお楽しみください!でしょうか。
とにかくかっこよくて、スリル満点で、最近の私お得意の科白「どうやって撮ったんだろう!」に満ち満ちていました。
実に楽しい2時間でした。
物語なんかどうくっつけてくれても良かったんですが、ホントいうとあのスタントだけで全編仕上げてくれても十二分に楽しめたでしょうが、それでもなかなかそこそこ物語りも楽しめて(年甲斐もなく?我にもなく?ほろっとしてしまいましたし、感動もしちゃいましたし)・・・あの元気の良い3人の兄ちゃんがはつらつしてたし活きがよかったし・・・「よかったねぇ・・・!」って。

アース

映画タイトルINDEX : ア行 8 Comments »

earth2.jpg earth1.jpg 

earth3.jpg earth41.jpg

監督  アラステア・フォザーギル、マーク・リンフィールド
ナレーション 渡辺謙

子供の頃にディズニーの白い大陸を見に連れて行ってもらいました。
この映画の名がしっかり脳裏に刻み付けられているところを見ると、子供心にも感動したのでしょうね。(あの頃のフィルム、ディズニーに残っているのでしょうか?比べてみたいと一寸思います)
それ以来この手の記録映画というとやっぱりむずむずと「見たい!衝動」が蠢きます。
それでも年に数度スクリーンの映画が見られたら御の字だった頃は、ドラマなもの?目くるめくストーリーのある物を選択しちゃっていましたけれど。その間に映像の技術はどんどん進歩して、ヘリコプターの陰が映り込んだり、揺れたり・・・なんてことはもう遠い昔のどこの話か?と言うくらいになりました。
この映画も一体どこからどう撮ったんだ?と驚く映像だけで出来ている!っていう感じでした。
こんな風にあらゆる動物・植物の生態を記録できるとこの星がどんなもので出来ているのか実感が湧きます。
それも凄い!極め付きの!実感!
何もごちゃごちゃ言う必要もなく、ただこの星をこのまませめて現状維持でお願い・・・って、思いましたけれど・・・生態系のバランスって本当の所なんでしょうね?
人間が生まれてくるずうっと以前からこの星は生まれ滅び去る動植物の行列があったのでしょうから。ただここまでこの星を能動的に?短い時間で変化させた動物の出現は地球さんの、またはこの星をつかさどる神さんの想定外だったろうとは思うけれど。
この星を壊すことなく人間が滅びても、また次の動物が上手く栄えられる余地さえ残せればいいのじゃないか・・・なんて。新興の新しい知的動物が人間の生態を記録し、その種の保存に心を砕く時が来ないとは限らないでしょ。
とにかく水と空気と太陽光だけは次世代(が何になるにせよ)に残して措いてあげましょうよ・・・はて、できるか?それが?

アイ・アム・レジェンド

映画タイトルINDEX : ア行 6 Comments »

アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫 NV マ 6-5) アイ・アム・レジェンド (ハヤカワ文庫 NV マ 6-5)
リチャード・マシスン 尾之上浩司早川書房 2007-11-08
売り上げランキング : 1125
おすすめ平均 Amazonで詳しく見る
by G-Tools

監督  フランシス・ローレンス
出演  ウィル・スミス、アリシー・ブラガ、サリー・リチャードソン、チャーリー・ターハン、ダッシュ・ミホク、ウィロウ・スミス

行こか、止めよか、迷った挙句結局行ったのは、決め手となったのは、予告編のNYはタイムズスクェアの荒廃の映像でした。
「あの不思議な魅力的な映像だけでもいいや。」という気分でしたが、思わぬ拾い物といったらウィル・スミスさんに本当に失礼ですよね。
私にはまだ「メン・イン・ブラック」の彼がメインです。「幸せのちから」も見ているのですけれど、息子と共演して、今度は娘と?余りいい家庭人風になって欲しくないなぁ・・・という気もして。
それでこの映画ですが、想像していた以上に映像が魅力的でした。
つかみと言うんですか?最初にぐっと魅せられました、つかまれましたね。
一人と一匹の孤独さえもが映像的でした。無人の街が生き生きしていたって言うとおかしいですか?でもそうでした。ライフラインはどうして保っているのかなんてことではなくて!NYに生い茂る草木、闊歩する生き物群!だから前半が特に好きですね。でも、後半でなんか映画二本見ちゃったようなお得感が得られました。怖かったですもん!
人類は滅びたんだと思い始めていた時、でもあの夜の用心の厳しさはなんだ?と思い始めていた時!建物の中に入ってしまった犬に呼びかける彼の切迫感を感じた時!直後、座席で思いっきり身を引きましたもの!
ダーク・シーカーって呼んでましたっけ?あれは誰がネーミングしたんでしょう?マ、ともかく、彼らにも犬が相棒だったんですね?
狂犬病のイメージが増幅します。人類はまだ狂犬病をさえ駆逐出来ていませんよね。
科学化学の進歩の目覚しさが人間を滅亡に追いやるという未来は、この1世紀の進歩の速さを思う時、実にリアルです。そうかこういう風に人類は滅びるのか!なんて納得したりして。だって現実の人間社会ってこのところかなり?愚かに思えるんですもの。どんな滅び方をしたとしても、納得してしまう心理下にある私です。
それに最後に血清?が効いたと思われるあのダーク・シーカーさん?あの血清を使った後の人間って、絶対今の人類と違ってしまうんだろうな?って気がするじゃありませんか?あー、そんなことないか。もう既にいっぱい様々な血清?ワクチン?薬?に人類は順応しているんだった!
でもレジェンドというからにはアナとイーサンの向かった先の山奥で人類はちゃんと生き延びたんだなぁ・・・と安心しました!ジワンときたのはあのサムがサマンサだったと分かった時です。あの子は妻と娘の祈りみたいな女の子だったのね!だから彼女が死んだ時、彼の死も決まった?

茶々 天涯の貴妃(おんな)

映画タイトルINDEX : タ行 203 Comments »
和央ようか写真集―茶々-天涯の貴妃 和央ようか写真集―茶々-天涯の貴妃
木村 直軌角川メディアハウス 2007-12
売り上げランキング : 8285Amazonで詳しく見る
by G-Tools

監督  橋本一
出演  和央ようか、渡部篤郎、高島礼子、中村獅童、寺島しのぶ、
富田靖子、余貴美子、原田美枝子、松重豊、黄川田将也、高橋長英

 

あんぐり空いた口が閉じませんでした。今年最初に見た映画がこれか?昨年の「蒼き狼」一昨々年?の「北の零年」並の・・・いやもっとひどいかな。とりあえず歴史物と思ってはいけません。宝塚の映画版?と思った方がいいかも。大体旦那は「あの顔の茶々絶対許せない」と、年末却下した映画なのに、多分に私のために?次いで大好きな時代の物?という理由で、ン、暇すぎたためか?見に行こうという気になったのでしょうに。察するに、おっそろしく肩透かし食った気分でしょう。
豪華絢爛時代絵巻・・・という点でも(劇場に見には行きませんでしたがTVで見ました)「大奥」の方がずっとマシみたいな。
時代劇なのに、時代なんかどうでもよくて、人物なんかも適当に実在の人物名を当てはめただけ?ここまで端折られて自在に脚色されたら何のためにこの時代に舞台を設定したのか意味が判らない。
一人の華やかで劇的で宿命的な女を描きたかったのならそれに見合ったオリジナルの脚本を書けよ!なんてね。・・・心の中でぶつぶつ言いながら見ていたらなんと眠くなって二度ほど睡魔と闘うはめに。私が?映画で?ありえないことが起こった!その時閃いた!そうよ、茶々の一代記を2時間で仕上げるのだもの、歴史なんか、史実なんか、考証なんかやってる暇は無いわ。
これは宝塚ファンを呼び寄せる罠だったんだ。和央サンのファンにサービスしたんだ。・・・と、思えば間違いないけれど・・・お市の方の娘にして貴妃?もっとそれなりの品だけは欲しかったなぁ・・・せめて。
救いは好きな松重さんの老け役が見れたこと!
カッコだけで老けるのはメイクで幾らでもでしょ?でもしゃべり方だけで本当に老けるのは難しいぞぉ!

和央ようか in 茶々 和央ようか in 茶々
和央ようかTOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 2008-01-12
売り上げランキング : 1202Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記

映画タイトルINDEX : ナ行 248 Comments »

監督  ジョン・タートルトーブ
出演  ニコラス・ケイジ、ジョン・ヴォイド、ダイアン・クルーガー、ジャスティン・バーサ、エド・ハリス、ヘレン・ミレン、ハーヴェイ・カイテル、ブルース・グリーンウッド
本当に年末こんなぎりぎりになってまさか映画に出かけるとは思いもかけませんでした。だから大急ぎで今年最後の映画の訂正です。
30日「最後の買物に行くついでに映画でも見る?」と言われて、時間の遣り繰りの付かない私だと思います?「豊洲で何か面白いのやっていない?」「豊洲ってお子様向け映画館なのよねぇ、大人のファンに堪えない映画館!」
「茶々はヒロインの顔が駄目、魍魎は趣味じゃない」と言われればこれと「アイ・アム・レジェンド」と「ボーン・アルティメンタム」しかない。私的には「ボーン」が惜しいと言うところだけれど、「ナショナルどんなの?」と聞かれれば「インディ・ジョーンズみたいの」で、決定。
「前作ナショナル」は「ケイジさんだからなぁ・・・」と、却下した私ですが、行くにやぶさかではありません。「そこそこ楽しめる」確約プランみたいなものです。
見終わっての感想は?「インディの方が面白かった。」
「だよね、ケイジさんだものね?」
「妙に男らしくなくて主人公の迫力が今一無かった」という点で同意!この方がお好きな方はこちらの方がいいと思われるんでしょうが、それにしてもこのキャストどうです?って、旦那は他の誰も見た覚えは無いそうですから論外ですが・・・正月顔見世興行も兼ねてる!
「ダイアン?あの女優美人じゃなかったぞ!ほれなんだっけ、あの俺の嫌いなの?」「アンジェリーナ・ジョリー?」
「そう、それよりかは良かった。」知ってか、か知らずか?って、知らないからです、ごめんなさいね!ヴォイトさん」
話題のゲイツ家の名誉回復になったのか?って問題はさておき、ウィルキンソンって「てっきり暗殺者の家系で彼は彼なりに家名の汚辱を晴らしたくって・・・?」と、思ったんですけれど違ってました?
そんなわけでつじつまのことは頭から放って、スピード感は良かったんじゃないでしょうか?それに難問があっても家族とライリーが居れば(そう特にライリー!)なんでも、解けない物はないっていう家族ってステキ!「一家に一人ライリー!(でも彼は家族じゃない、念のため)」
パリにもロンドンにも行けたし、宮殿も覗けたし、ホワイトハウスも覗けたし、観光できたし、まぁ楽しかった。遊園地感覚・ジェットコースター感覚って大好きだから。文句ない。宝探しってワクワク大好き、文句無い!
だけどやっぱりアナログ人間、「体の張り方」はそうそうインディもベンも甲乙つけ難いくらいかもしれないんだけれど・・・ライリー君が絶対必要条件な冒険映画って私には一寸まだるっこしい?めんどっちぃ!
インディが懐かしい!ショーン・コネリーとの親子関係が懐かしい!だけどこの父子も勿論悪くない!だって、どっちも一緒に冒険できるんだもの。
厭な女顔のヘレンとのぽぉー顔のジョンとでこんな情けなケイジ顔が出来るものかなぁ・・・なんて、あらぬ事を考えていた私でした。映画に満ちた幸せな一年でした!そろそろ年越しそばをゆでねばなりませんのでこの辺ではしょらせて頂きます。
Read the rest of this entry »

光の六つのしるし

映画タイトルINDEX : ハ行 106 Comments »
闇の戦い〈1〉光の六つのしるし (fantasy classics―闇の戦い) 闇の戦い〈1〉光の六つのしるし (fantasy classics―闇の戦い)
スーザン クーパー Susan Cooper 浅羽 莢子

評論社 2006-12
売り上げランキング : 22243

Amazonで詳しく見る by G-Tools

監督  デヴィッド・L・カニンガム
出演  アレクサンダー・ルドヴィク、イアン・マクシェーン、フランセス・コンロイ、クリストファー・エクルストン、アメリア・ワーナー、グレゴリー・スミス

ファンタジーとなれば見過ごしにはできない私、今年最後の映画にこの作品を選び、高転げにコロゲマシタ。
何処か広告で?読んだんですよ「「ゲド戦記」の作者と並び称されるされるスーザン・クーパーのファンタジーの名作」って言うような記事。それなら仇やおろそかにできないでしょ?だから期待感いっぱいで見に行ったわけですが。ヒョットするとこの作品も映画「ゲド戦記」の二の舞?表現方法は違えども、ファンタジーは見せるには絶好の素材なんでしょうね。商業映画人?にとっては。
この映画は内容はともかく映像の点では結構楽しめました。多分、原作は面白いのじゃないでしょうか?と思いました。光と闇の戦いというのはファンタジーの王道ですが、それだけに永遠に汲めど尽きぬ泉のようなものです。作者の子供への否大人にへもの心からなるメッセージを伝える最高のものです。
少年少女とそれを導く先達(妖精や魔法使いや師や竜とか様々な姿の)・同行者たちとの織り成す成長の物語は素直に心を潤してくれます。だから・・・と、思ってこの作者の原作も「ゲド戦記」と同じ切り取られ方をしてしまったのかも・・・と気が付きました。原作ファンには「さぞ残念!」なことになっているのかも?
不思議な角度からの映像が多くて眼がくらむ?眼が回る感じがありました。この感じは面白いや!と、思いながら見ていたのですけれど、それは多分上に書いた意味で全く原作の持つ表情とは違っているのかもしれないなぁ・・・
お話までが宙をすっ飛んでしまった!という感じです。
何でどうしてこうなるのか、印のありかを示す本はどこへ消えたのか?それなしに殆どの印を彼は感で?暗示で?閃きで?見つけたようですが、それじゃァ物語としては成り立たないかもねぇ。
それにこの手のファンタジーではお決まりの少年の成長譚としての視点が双子の兄の存在と年上の美人のお姉さんへの執着とを乗り切ることだけに当てられているようなのが舌足らず?なのか不満でした。
折角逞しく育ちそうなキャラクターを持っている少年を起用できたのですから、勿体無い!それに周りの家族(特に父親の存在の処理)・古老って殆どこの映画では意味のない存在にしかなってなくて、闇のライダーも「ロード・オブ・リング」の乗り手の半分も怖くなかったもんなぁ・・・
あぁあ、私ってどうしてこんなにファンタジーって付くと弱いのかなぁ?とぼやきながら、でも霧と靄?回転浮遊感?橋と屋敷の雰囲気?まぁ、それなりに楽しんだじゃないのさと言い聞かせて帰ってきました。
この原作本当に「ゲド戦記」と並ぶ?かも。それなら読む価値あるかなぁ・・・そっちの方に賭けてみようかな?
Read the rest of this entry »

再会の街で

映画タイトルINDEX : サ行 2 Comments »

監督  マイク・バインダー
出演  アダム・サンドラー、ドン・チードル、リブ・タイラー、ジェイダ・ビンケット=スミス、サフロン・バロウズ、ドナルド・サザーランド

「今年最後の映画になりそうかな?」と、友人と出かけました。
恵比寿の映画館は久しぶりですが彼女がシニアでチケットを買った後、私が5千円を出すと4千円おつりが帰ってきました。素直に頂きました。約2ヵ月後に迫った還暦を痛感。同じ彼女と行った「4分間のピアニスト」では同じ条件でおつりはちゃんと3200円だったのに・・・?彼女と予定をあわせるとレディスデーに映画に行けないのが痛いところでしたが・・・それももう直ぐ!?
あ、まだレディスデーが今年もう一日あるわ!
さて、アダム・サンドラーといえば「ウェディング・シンガー」「ビッグ・ダディ」「スパングリッシュ」「もしも昨日が選べたら」を見ています。楽しい映画での彼を知っている?わけですが、今回はとてもシリアスな役柄です。ジャック・レモン、ロビン・ウィリアムスや西田敏行さんを思い出すまでも無くコメディアンさんには素晴らしい演技力のある人が多いようだと思っています。だから今回は彼に注目です。ドン・チードルさんは言うまでもなく、今回もはまり役というか彼の持ち領分バッチリな感じです。「ホテル・ルワンダ」系?
スクーターといっていいのでしょうか?あれ車道を走るのOKなのですか?あれが実に効果的に使われていた印象が強いです。
風を受けるという感じには色々な意味合いをつけることが出来ます。
乗っている人の状況に応じて。何より印象に残ったのは最後にアランがあれで愛する妻の元に帰っていく場面ですが、娘を迎えに行くのですよね?娘と夜のニューヨークをスクーターで走る場面を想像させて心楽しく映画は閉じました。その前しばし、私は涙涙でしたから。ハンカチを取り出し、めがねを取り・・・止めることが出来ませんでしたから、あれで救われました。
悲しみ方は人全てそれぞれ、千差万別と、改めて当たり前のことに気が付きました。家族を失ってもその悲しみに直面して人はどうなるのか、その人の措かれた状況もあるでしょうが・・・たった一人になった夫と夫婦で受け止めた場合と・・・。同じに受け止め同じに悲しみを共有することは絶対ありえないんだと、そうだそのとおりだと頷いていました。しかし彼の周りに彼を心配しながら佇む人たちの姿を見ていたら彼が心から羨ましくなりました。マンションの管理人のおばちゃん、友人の会計士(彼の妻子を君は知らないから彼は安心できるんだといった人です)、弁護士。一人でもこんな風にそっと見守っていてくれる人が果たしているでしょうか?
ドンの歯科医さんはたまたま出会わなければ彼が妻子を失った事をニュースか何かで知りながら何もしなかったのですから、本来なら関わりあわなかったはずですよ。彼があそこまで彼にくっ付いたのは(他にどう言えます?)心配だったからだけではなかったんですよね。それぞれ人にはその人の抱えている事情とその時というものがあるのです。歯科医のアランもあの時期人生の閉塞感の中に、鬱屈の中に、居なかったら?人は人をお互いに必要な時に求め合うという我儘な生き物ですよ。いつもこんな風な幸せな出会いに満ちているといいのに。人生はなかなかこう上手く動いてくれません。この場合幸せな?本当にしあわせな時の一致が運命の計らいで起こったのだと思いますが、それがドラマです。そしてそれが私に感動を起こさせました。支えあう幸せ・・・それを思いました。絶対一方通行で人を助けたり、施したり(言葉はイヤですが)はありえないのだと思います。子育てをするとき親は子を一方的に保護し育てるだけではありません。子から受けたあの幸せな季節、そしてそこから共に学んだことがいっぱいあったように。
一見幸せで何不自由ないように見えるアランもこの交情で得たものがいっぱいあったし、失ってはいけない大事なものにも気が付いたし(それは彼の妻も同じ?)チャーリーにはチャーリーの朧ながらも行く手が予感されたし・・・良かったなぁ!心して?誠意というものをいつでも心の中に用意しておきたいものだなぁ。
「9・11の被害者を勾留するなんてとんでもない問題になるぞ」みたいな発言がありましたね。アメリカのあの日からの混乱がキン!と伺える一言でした。

Design by j david macor.com.Original WP Theme & Icons by N.Design Studio
Entries RSS Comments RSS ログイン