インビクタス/負けざる者たち

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監督  クリント・イーストウッド
出演  モーガン・フリーマン、マット・ディモン、トニー・キゴロキ、パトリック・モフォケン、マット・スターン、ジュリアン・ルイス・ジョーンズ、マルグリット・ウィートリー
クリント・イーストウッドの作品はここのところ本当に安心して身も心も委ねられる。映画に真に安心していられる正しさというか理性というか・・・が漂っているような気がするからだろうか?
でも、その分彼の若若しさは消えた!という気がしなくも無い・・・って、それは当然か。
成熟というものの静かな佇まいという手ごたえは確かに感じる。
しかし・・・ローハイドから見続けてきた私には一抹の寂しさがある。「ダーティ・ハリー」の頃はもう随分昔のことなのだなぁ・・・という感慨。
「許されざる者」にはまだ娯楽があった。けれど、「ミリオンダラーベイビー」の頃からは感動が常識になってきたような気がしている。静かに確かに感動する!まさに確実に! 見に来て良かった!と思う。
この映画も最後に私の目は確かにウルウルしていた。
焦点を見事に絞って実話を完全に美しく消化していた。マンデラの解放のニュースを見た覚えも、彼の政策が報道されたことも、彼の離婚が奉じられたことも記憶に残っている。それなのにラグビーには全く興味の無かったわたしはこの出来事を知らなかった。
「え、日本はそんな記録?を持っているの?」と、驚いたくらいである。
しかしマンデラとビナール、マンデラの黒人白人取り混ぜた警備陣、ラグビー選手達とに特化して進むワールドカップまでの軌跡。
的を絞って白人黒人融和政策に邁進する大統領の信念と意思の実行力。それを具体的に実現していく手腕と人格。そこに漂う力と理性は言葉に出来ないほど目覚しく心を打たれる! 冒頭の白人黒人達のグラウンドの有様から・・・最後の大観衆の熱狂場面まで・・・本当ならば憎悪と確執でもっと鋭い対立があったであろう状況が静かに進行していく・・・実際には・・・・・・と、ここは想像力を駆使させられる。
その観客に委ねられた部分が凄いとも思い、物足りなくも思われる。クリントウッドが・・・ああ、老成したのだなと思わされる部分である。しかしだからといって、この大テーマをがっちり握り締めて描こうとする彼の姿勢には枯れた風情はまだ無い、ええ無い。そう思うとなにか嬉しさもある。ファンで居ることはなかなかこれで忙しい。
それでもこの映画で、忘れていた偉人を確実に思い出した。
私達は生きるに当たって尊敬する人を常に心に抱いていたいものだ・・・という事を感じている。 世界に常に目を広げていればそういう人物はたくさん居るはずなのだ。敬う心は人を謙虚にしそして目標を抱かせてくれる。 「グラン・トリノ」に続いてこんな気持ちをさりげなく掘り下げてくれた映画だと思った。意志を持つ人間に備わる尊厳!
 

恋するベーカリー

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監督  ナンシー・マイヤーズ
出演  メリル・ストリープ、アレック・ボールドゥイン、スティーヴ・マーティン、ジョン・クラシンスキー、ケイトリン・フィッツジェラルド、ゾーイ・カザン、ハンター・バリッシュ、レイク・ベル、

予告編を見て、メリルさん主演と知ったときから見ると決めていました。メリルさんの脂の乗りっぷりといったら・・・大文字の「!」ものですから。それにしてもこの映画もう少しいい題名考えられなかったものかしら?と不思議です。こんないい加減な題が通ってしまったなんて?
ひどい内容です・・・と、言っちゃいたいです。でも見せてしまうのはメリルの上手さ表情・・・それに可愛いらしさでしょうか?バカだなぁ・・・あほやんけ・・・と、思いながら・・・あまりに口の上手さに呆れつつ(敏腕弁護士の口の上手さ・・・分かっていましたね)あの凄い太さの!肉体をさらしつつホント自分のことしか考えていない懲りない成長しない元夫のアレックボールドィウンの愛嬌に・・・こりゃ負けるわね・・・とも・・・同情。
どうやら彼はもう一度痛い勉強をしなければならなさそうで?ちょっと溜飲は下がりましたが。
それにしてもこれだけ成功していて立派に生きてきた女性にこんな隙があるものですか? あるんでしょうねぇ・・・酒、セックス、ハッパ・・・これしかないのか?すき間を埋める物は・・・ため息も出ますよね?私だけじゃなければいいけど。
彼女と友人達4人飲酒会談が凄いです。これはアメリカ女性が4人集うと普通の現象なのかしら?と、思えてきそうです。
「結婚しない女」の友人達も4人で凄い会話をしていたし(この時は驚きですよ!)・・・しかもあれは70年代。 そして「SATC」は2008年、で、この映画はそのたった1年後にすぎないけど・・・女の会話の内容はあけすけ度が少々?上がってはいても、凄い!という意味では年齢差年代差も無く同じ。これって、本音って?本音って言えばいいのか?  私も女4人で集うけれど・・・彼女達とは25年も喋っているけれど・・・性が話題になったことは一度も無いなぁ・・・子どもなのか大人なのか?疑問。 彼ら二人の子ども3人+1人(婿さん)の唖然の「あ」の字に開いた口が印象的で、私の口もあのくらい開けるしかなかったような! きりきり舞いする婿さんを演じたジョン・クラシンスキーが可愛かった。ファンになろうかな。しかしなぁ・・・この映画から何か学べるかなぁ・・・? 結局人間は何度も同じ陥穽に落ちる可能性は捨てきれないから注意しましょう・・・その罠は結構甘かったりもするけれど・・・同じ結果になりますよ? 可愛い仲の良い子供たちに加えて素敵なお店も新しいステキなお家もあるなんて・・・羨ましすぎるじゃないの。毒だわ!この映画。
 

フローズン・リバー

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監督  コートニー・ハント
出演  メリッサ・レオ、ミスティ・アッバム、チャーリー・マクダーモット、マーク・ブーン・Jr、マイケル・オキーフ

「この映画渋谷でしかしていないのよー、付き合ってもらえない?」
ああ、そうだ!と、思い出した。「脳内ニューヨーク」だか?見に行った時のこの映画の予告編。他の友人とだったけれど・・・「良さそうな映画だね。」と話し合ったんだった。忘れていた。
こういうマイナー(おばさんにはね)な映画館は確かに独りでは行き難いよ。良くぞ誘ってくれました!
そしてとてつもなく素晴らしい映画に遭遇してしまった。
涙腺よりもっと奥の方にずーんと突き上げてくるものを感じていた。アメリカとカナダの国境の凍った川を挟んで様々な事情で命がけで国境を越える人々。それに法を犯し手を貸すことで生き抜き子どもを守り通そうとする追いつめられた母たち。  女性が無条件にそのまま母性本能のままに生きられた時代を思い出させられるようだ。今の時代、女性はある意味自由で好きな人生を謳歌できるようになったと見えるけれども・・・ある意味では素直な本能を封印された時代のような印象も心の底に抱いている。
いや、違うか?女性そのものが選択自由に見えて一番大事な物を人質に取られているのかも・・・と、感じさせられる時代。
なりふり構わず子どもを育てる本能だけに支配されている時の母ってなんて強く、なんて賢く、ぎりぎりの時に最高の判断が出来るんだ!だれにも示唆も教えも受けずに、やってのけられ、行動でき、受け入れることも出来るんだ!
凄い!こんなにシンプルでこんなに強くてこんなに意志に溢れている。母を母というだけで尊重できる女性たち。
戦後の日本の母たちも皆こんな風に生きたんじゃないか?戦国期や混乱期、男達がいないも同然の時代にはこんな女性が母だったんじゃないか? レイがライラが本当に大きく見えて、涙で霞んだ。

バレンタインデー

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監督  ゲイリー・マーシャル
出演  アシュトン・カッチャー、ブラッドリー・クーパー、ジェシカ・アルバ、ジェニファー・ガーナー、ジュリア・ロバーツ、ジェシカ・ビール、アン・ハサウェー、エマ・ロバーツ、シャーリー・マクレーン、ジュージ・ロペス、パトリック・デンプシー、
クィーン・ラティファ、キャシー・ベイツ、ジェィミー・フォックス
イベント、時期物、季節物? 全くやきがまわったなー!
いくら旦那が飲み会でいない夜だからって・・・バレンタインデーイヴに、おまけに土曜の夜に、こんな映画見に行くなんて・・・我ながらアホさ! 「日をすっかり忘れていたんだよー」と立ち上がって言い訳したい気持ち。 周りには、ものの見事に若い、子供の?カップルばかりが申し合わせたように大バケツのポプコーンと飲み物のトレーを男の子に持たせてズンズン席を占めていく。そのすき間に埋まって・・・「あああ、バレンタインディーか!」
でもって映画は上手く・・・確かにまぁ上手に作られていたとはいえ、顔見せ映画!だし。全く確かにものの見事に各年代の気持ちをくすぐってくれてるし・・・すいている映画館でだったらそこそこ様々なゴシップ思い出したり、過去の出演映画やTVドラマ思い出して、それなりにくすくす笑って見るんだろうけれどね。
ま、そういう映画でしたよ。あの人・・・えー、何で見たんだっけ?あの人、ブラッドリー・クーパーの恋人を演じた男優、全盛期を過ぎたスポーツ選手。それが思い出せないのがイマイチ頭に引っかかっている(エリック・デイン「マーリー世界一おばかな犬・・・」だった)。それにしてもブラッドリーの目は青なんだろうけれど、いつもなんであんなに光っているんだろう?彼の目を見るとエラリー・クィーンの銀色に輝く目を思い起こすんだ。ブラッドリーのは青なのに。でも、彼とジュリア・ロバーツの話が一番面白かったかも?どうなるんだ?と引っぱられて・・・あの落ちか!
アンのおかしなエピソードは笑えたし・・・ジェニファー・ガーナーがTVドラマで見るあのキャラクターよりずっと愛らしくて・・・可愛いし。パトリックはやっぱり浮気男か・・・。シャーリーの顔の表情の乏しさが気になって・・・森光子さんを思い出してしまったり。「バレンタインデーなんて大嫌いだ!」パーティの成り行きも楽しめたし。
物語りも跳びまくり切り取りまくり・・・するように、私の思いもアッチへ跳びコッチヘ跳ね・・・。
我が家の男性陣へのチョコレートを忘れていたけれど・・・どうやらそれで正解なんだ・・・と安心したり? 

Dr.パルナサスの鏡

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監督  テリー・ギリアム
出演  クリストファー・プラマー、リリー・コール、アンドリュー・ガーフィールド、ヒース・レジャー、ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレル、トム・ウェイツ、ヴァーン・トロイヤー

う~ん、これは話題性が勝った映画に過ぎなかったかもなぁ・・・
ダリとかミロとか絵画を思い起こさせるDr・パルナサスの見せる世界は不思議な絵画的な面白さはあるのだけれど・・・その世界がその人ごとの個別の世界であるから・・・その世界ごとに案内?するトミーの顔が違ってもおかしくは無いんだ・・・とは思った。
だから・・・っていうかこの話の最初の構想がどうだったか知らないけれど、この私の見た映画では「なるほど!この手が!」・・・の域に止まった。
おかしかったのは同じ人物を演じて4人が4人ともちゃんと自分を主張していることだった。俳優って俳優なんだ!って妙に感心してしまった。これって、映画の虜になったということとはちょっと違う。この映像が好きな人には楽しめるかもしれないけれど、物語としては楽しむのはむずかしい。
悪魔と契約を交わす男の話は古来多い。その類型に製作者らしい色付けを楽しんで差し出された古いけれど人間の欲望の典型を描いた物語と思って見ていた。頭の中の世界の不思議さがすべてなのかな?技術のこととか4人の顔が入り込む世界によって変わるとか言う辻褄合せはそれはそれとして・・・と思っていた。
悪魔のニックはニックという名だけあってただのこすからい卑俗な卑小な男にしか見えないし・・・この悪魔の小狡い賢さなら?まいてまけないものでもなさそうだし・・・小人も付き物で目新しくないし・・・ただ娘を演じた女優さんはちょっと魅力だった。子どものようで、小悪魔のようで、可愛くて、妖しくて・・・小さな顔に魅力的な姿態、アンバランスさが奇妙な彩りになっていた。彼女が一番鏡の中の世界を体現している感じ。アントンが可哀相だよね・・・なんて思っているような私じゃ?
映画は皆多かれ少なかれそうなんだけど、この映画は監督が楽しめるか楽しめないかそれはお好きに勝手にどうぞと声たからかに言っているちょっと不遜な作品と特に!感じられた。ファンタジーなら大抵好きなんだけどね。

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ずっとあなたを愛してる

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監督  フィリップ・クローデル
出演  クリスティン・スコット・トーマス、エルザ・ジルベルスタイン、セルジュ・アザナヴィシウス、ロラン・ヴレヴィル、フレデリック・ピエロ、リズ・セギュール、ジャン=クロード・アルノー

友人(彼女はクリスティンのファンでもあって)と見に行く約束をしていたのだが、ご主人様が体調を崩しここ1・2ヶ月は医者に付添わねばならず映画を見に行く暇が無くなった・・・・と。
「いつかは?来ると分かっていたけれど・・・あなたはまだ若いから楽しんでね」と、彼女は言う。う~ん、いつかはね?
遊びをせんとやうまれけむ・・・それでは見られるうちにと・・・後ろめたいような・・・でも旦那の関西旅行の合間に出かけてきました。
しかし、遊びと思って見に行くような映画では無かったです。勿論!
「何故、彼女はかくも永く刑務所にいたのか?」という疑問を抱いたまま映画は進む。まだ?美しさを残している?謎が彼女をミステリアスに魅力的に見せる?彼女を取り巻く人々のドラマの中で・・・家族に支えられて、彼女のしたことが現れ、同時進行で彼女に人生が再スタートします。
彼女が抱えていたのは簡単に言えば安楽死問題。最愛の幼い息子の。そして彼女が医者であったことが事を成さしめ・・・彼女はその事実を明かさぬまま最長の刑期を勤めることで自分を罰し・・・
と、まぁこういう事になるのだろうか。彼女の思いもまたあわれであるが、彼女の妹の姉への思いやりが素晴らしかった。
この妹の知性、情愛、慎ましく押し付けがましくなく深い愛情がすべてをいい方向へ持っていったのだと感動する。
こういう姉をサポートするのはどんなにか大変だろうに・・・たゆまぬ優しさに姉の心が融けていく・・・それを受ける姉の側にもそれを受け取る感受性が奥底に秘められていたからこそかもしれないが。
その間に物語に差し込まれた人々の様々な人生への姿勢が切なくて・・・オビ川(だったっけ?)へ行きたかった警官の優しくも弱々しい表情が妙に心に響いた。
人生は辛いんだ・・・しみじみそう思えて・・・でもやっぱり日は昇るのかも・・・と思えて・・・映画っていいメッセージを届けられるんだなと思えて・・・知的な顔になるといいな・・・と思って・・・帰ってきた。                          クリスティのカリオストロ伯爵夫人はミスキャストだと思ったがこの映画の彼女は人生をきっちり背負っている人になっていてミステリアスで!

アバター

映画タイトルINDEX : ア行 153 Comments »
アバター アバター
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監督  ジェームズ・キャメロン
出演  サム・ワーシントン、シガニー・ウィーバー、ゾーイ・サルダナ、スティーヴン・ラング、ミシェル・ロドリゲス、ジョバンニ・リビシ、ジョエル・デヴィッド・ムーア、CCH・バウンダー
見に行くべきか?迷っていましたが、旦那が久しぶりに映画へ行くというので・・・今彼に耐える?映画ということでこの映画を選んでみました。
予告編で見る限り、この映画の骨格は懲りない人類の植民地政策、アメリカ西部開拓史! だとするとこのパンドラ星人の容貌はいまいち共感に欠ける・・・「それは辛いわ」でしたから、見るべきか?ハムレットしていたのですが。
アメリカ西部史でどのように映画で扱われようとも・・・白人のインディアンへのあらゆる行為は白人側の圧倒的悪!と思われますものね。この映画の場合インディアン以上に?現代科学&兵器に汚染されない原人?パンドラ星人は無垢に見えます。アメリカ西部開拓史の頃の白人より現在の地球人はもっと悪賢くより悪意の強い武器を備えていますもの・・・見たくは無いでしょう?
でも、映像の凄さは?そう、3Dは? 映画の3D体験の無い?旦那に話題性ということで向くのでは・・・?
それが意外な拾いものでした!
パンドラは物凄く美しかったのです。
確かに想像したとおり物語の骨格はありふれたものだったように思いますが・・・パンドラ人の異様な肢体をも含めて・・・あの映像の星の上でのあの動植物は皆本当に美しく自然で見事に魅了されてしまいました。
「もののけ姫」のだいだらぼっちの森を思い出して重ねて見ていました。物の怪姫での神々しい自然への畏敬を外人さんたちも持っているのね?と、思いました。
太古の自然崇拝、古代人の祭祀、人類の過去の記憶にリンクしているパンドラの生態・・・すべてそれは私にとって異様ではなかったので・・・素直に人類に汚されぬ以前の自然を渇仰する気持ちに高まって・・・ああ、この星の様をずーっと見ていたい・・・と思っているうちにあの戦争場面に突入してしまいました。
このシーンは迫力は見事なものでしたがガンダム系?の亜流でしかなく・・・ソリャァ3D!ですから・・・私は思いっきり避けまくっていましたが・・・。 
ともあれ人類がこのまま引き下がってくれますように!これから宇宙へどんどん干渉していくようになるかも知れぬときにあたっては・・・この2番煎じ?をくれぐれもしませぬように!
それにしてもこういう自然を備えた星を生み出す作業は楽しかったろうなぁ・・・素晴らしいなぁ・・・と映像作成した人々を讃えたいです。
旦那にとって「一番!最高の映画!」になったと言う事を記念に書き残しておこうと思います。

バレエ映画

映画についてのコラム, 映画タイトルINDEX : ハ行 260 Comments »

「パリ、オペラ座のすべて」
「ベジャール、そしてバレエはつづく」

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昨年の年末、今年の年の初め、続けて渋谷まで映画を見に出かけました。バレエ漫画全盛の頃に?育ったせいか?漫画そのものはもう殆ど覚えていないのに・・・骨の髄の何処か隅っこに妙に中途半端なバレエ愛好気分がしみこんでいるらしい。
大昔、日生劇場でパリオペラ座の?白鳥の湖を見たのが唯一のプロの舞台という私ですが・・・踊りは日舞から洋舞・・・古典からモダン、なんでも・・・見るのは大好きです。踊っているのを見ていると・・・その躍動感に見も心もまさに天国に釣り上げられるのです。生まれ変わったらリバーダンスのダンサーなんてのもありか?いやいやミズスマシがせいぜい?
「フットルース」見てだって、「雨に唄えば」「バンドワゴン」見てだって・・・「ウエスト・サイド物語」なんか特別中の特別だけど。ミュージカルなら殆どステキ!ですけれど・・・というわけで当然!バレエなんて最高でしょう?
で、バレエの映画というとぱっと思い出せるのは・・・「赤い靴(1948)」「愛と悲しみのボレロ(1981)」「白夜(1985)」「リトルダンサー(2000)」「オーロラ(2006)」ですか・・・。
「赤い靴」なんて、私が生まれた年の映画です。一体何時頃見たものだか・・・それでも赤い靴で踊り続ける場面は忘れられませんもの!でもやっぱり圧巻は映画の冒頭だということもあるのでしょうが・・・ジョルジュ・ドンのボレロ!圧倒されます。ずーっとそこだけ繰り返し繰り返し見ていたいです。っていうかあの映画そのものはそんなに好きではありません。あの映画はあのボレロを見るためのものです。そのジョルジュ・ドンさんを「ベジャール・・・」でまた見ることが出来ました。
そして、あの「白夜」!「白夜」は、あの冒頭は、息を飲みました。本当に息していなかったんじゃないかなぁ・・・と、思います。ミハイル・バリシニコフの名は絶対忘れないだろうと思いました。私と同い年だし!この映画で衝撃を受けたので・・・やっと?他の映画にも出ているのを発見しました。「愛と喝采の日々(1977)」あぁ、これもバレエものでした。でも一番驚いたのはTVドラマ「SATC」でキャリーの恋人で出てきた時!でも、ま、あれは忘れよう。私にとってはあの冒頭の踊りだけで彼は永遠。あの映画はグレゴリー・ハインズのタップと共に忘れられないものになりました。
アダム・クーパーさんも名前だけ知っていたのが「リトルダンサー」で始めて見ることが出来ましたし、反対にニコラ・ル・リッシュさんは映画で見て始めて知りましたけれど、前のお二人同様多分このお二人の舞台も一生見ることも無いだろうと思いますね。
だからこそ?バレエ映画は捨てがたい、ありがたいものだと思って、また素晴らしいダンサーが素晴らしい場面をフィルムに刻んで欲しいなぁ・・・と、思うのです。
「パリ・オペラ座のすべて」と「ベジャール、そしてバレエはつづく」はだから、私にはありがたい映画でした。多分?私みたいなおばさんが結構あの満席の映画館にはいたんじゃないかなぁ?

2012

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監督  ローランド・エメリッヒ
出演  ジョン・キューザック、キウェテル・イジョフォ、オリバー・プラット、アマンダ・ピート、タンディ・ニュートン、ダニー・グローヴァー、ウディ・ハレルソン、トーマス・マッカーシー、ジョージ・シーガル、モーガン・リリー、リーアム・ジェームズ、ベアトリス・ローゼン
見るべきか、見ざるべきか?迷っていたので年明けになった。
旦那が新年会に出かけていったので・・・行く決心がついた。
どっちにしても、「インデペンデント・ディ」も「ディ・アフター・トゥモロー」も言ってしまえば「紀元前1万年」も「パトリオット」も「スターゲイト」も見ているんだからさ。
こういう映像ワクワクするんだから・・・そういう性質なんだから・・・自然の驚異も宇宙船も大好きなんだから・・・クライスラービルが倒壊する映像の予告編に釣られて「アルマゲドン」見に行ったじゃないの・・・今度はサン・ピエトロ寺院が倒壊するんだよ・・・見ないって惜しいじゃないの・・・みたいに自分を納得させました。
実際恥ずかしいほどこういう映像大好きですね。言わずもがなですが・・・実際じゃないからですよ。ありえないからですよ!
映画館で見ないと損する映画じゃないの・・・でしょう?
で?凄かった!凄い!楽しんじゃいました。地震も噴火も地割れも建築物の倒壊も・・・凄い・・・大地が海になだれ込んでいくところなんて、あの映像もう見とれるしかないでしょ。あの細かさ、建物も人も細かくどのシーンでもちゃんと居て、有って、豆粒のようにでも落ち込んでなだれ込んで・・・死んでいきます・・・
サン・ピエトロ寺院みたいな建築物がああいう風に来るか?とかはどうでもいいので、あの覆いかぶさってくるスリルがステキ!なのです。車で、飛行機で地割れや火山弾や色々な危機を除けながら走っていくあのスピードとスリル。
頭の隅で地震国の日本は一番に?消えていく国だからしょうがないけれど・・・普通だったら「さすが、日本だ!こんな短期間でここまで建造できるとは・・・」となるはずなんだけど(勿論未来型?ノアの箱舟のことですよ)・・・と、文句言っていましたけど。
でもやっぱり、とまた頭の隅で考えていましたよ。日本の一部はは漂流してエベレストの天辺に漂着するかも・・・ま、人は溶岩か津波で全滅してるだろうけど・・・とも考えていましたね。科学者の良心、政治家の理屈、普通の人の生き残りたい願望・・・人の生き方も描いていましたし。予測できたことだけど・・・あの妻の今の恋人整形外科医?殺さなくとも・・・。それであの地球、地球としては残るらしいけれど・・・どのくらいの人間が生き残ってどんな地が現れるんだろうね・・・旧約聖書の繰り返しかな?
そんなわけで、ワクワクっぱなしであっという間に二時間半が経っていました。

パブリック・エネミーズ

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「パブリック・エネミーズ」

監督    マイケル・マン
出演  ジョニー・デップ、マリオン・コティヤール、クリスチャン・ベイル、ビリー・クラダップ、スティーヴン・ドーフ、スティーヴン・ラング、デヴィッド・ウエンハム、ジェームズ・ルッソ、ジョバンニ・リビシ、マット・クレイヴン
予告編で見たとき「ああ、こういう映画待っていたのよ。ジョニーがジョニーらしく?普通にいい男に見える映画をね」と、思って友人と楽しみにしていました。
だって、ジョニーがジョニーと思える映画って意外に少ないんですよ。ジョニーがジョニーに見えない映画で活躍しすぎるからでしょうか?実はあっちがジョニーだったりする?俳優が演技派になろうとすると・・・妙に癖のある役柄を好んで出たりするようになる?大体ブラピもブラピを堪能させてくれる映画「ジョー・ブラック・・・」くらいしかないじゃないの・・・と、憤慨していますよ。
同じくジョニデが凄くいいなと思ったのは「ギルバート・・・」に尽きる?ま、他にもあることはあったけどさ、で実は他のジョニデもそれはそれで十分楽しんでいるんだけれどさ・・・でもさ・・・と、思うわけです。
実際のところ何ならジョニデがジョニデに思えるかわからないんですけど。大体友人がジョニデっていうから使ってますが、実は使いたくないんです本当は。こんな風に混乱するくらい?この俳優さんは目が離せません。ごたごた書いたのは結局この映画、期待したほど満足しなかったって事なのかなぁ・・・と、今ゆっくり思っているところです。
マリオンさんは本当に綺麗でしたけれど(ピアフの老け役した人とはとても思えん!)・・・恋は描きそこなったかも。あの二人一目ぼれ、ドボンと落ち込んだにしても・・・だとしても、永遠の絆結べたようには・・・そこまでは描きこめませんでしたものね。確かにマリオンさんの瞳は乾杯できるくらいステキだったけど。恋も描き切れなかったし男達の絆も描ききれませんでしたね。誰が誰でどういう深い信頼関係があったのか・・・あれよあれよ・・・で片っ端から死んでゆく。
デリンジャーが輝いたのは、勿論悪の世界で、ほんの一瞬。時代のスピードについてゆけなかった強盗。時代が必要とする悪のスピードに乗れなかったんだね、置いていかれたんだ・・・という悲しみはあったけれど。だから次々に出てくるフーバー長官とか男達を「えーとこの人何で見たんだっけ?」とか「あーこの人もこの手の映画によく出てくる人だ」なんてことばかり。「デヴィド・ウエンハムさん待ってたのよ」とか、そうフーバーさんは「ビッグフィッシュのあの息子だ!」とか、「クリスチャンさんはほんと押し出しがいいよね」とか、最後に目立った捜査官、スティーブン・ラング?「この人のこの顔と目はこの手の映画には必須だね」とか?まぁ前半のジョニーは颯爽と登場して・・・それなりに飢えていた部分の何分かは埋めてくれたんだけれど・・・でもやっぱりジョニーは素直じゃないんだなぁ・・・と、ため息をついたって処ですか。

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